進取の気風にあふれる総合大学

国立大学法人鹿児島大学

文字サイズ

イベント情報

トップページ>インフォメーション>第153回 国際島嶼教育研究センター研究会のご案内

第153回 国際島嶼教育研究センター研究会のご案内

[14.10.31]

 国際島嶼教育研究センター研究会を下記のとおり開催いたしますのでご案内申し上げます。
 皆様方、多数のご参加をお待ちいたしております。
 
 
 【日 時】11月17日 (月)午後4時半~
 【会 場】総合教育研究棟5階 国際島嶼教育研究センター会議室 
 【講 師】ムスラキス ジョージ(鹿児島大学国際島嶼教育研究センター)
 【演  題】
   ニュージーランドにおける修復的司法および少年司法
   (要旨)
 過去30年以上、「修復的司法」として知られる、犯罪と犯罪性に対する社会の反応に関する新たなアプローチは、世界中で普及してきた。この革新的なアプローチは以下の3つの考えを主要なテーマとしている。すなわち、犯罪は第一義的に、被害者、犯罪者およびコミュニティーの関係性の侵害である、という考えである。続いて、司法手続の主要な目的は、違法な行動によって直接影響を受けた者たちの被害を扱うと同時に、彼らを和解させることでなければならない、とも考える。さらには、犯罪に関連した衝突の解決は、被害者と犯罪者の双方の側の積極的な努力、およびコミュニティーによる責任の引き受けを要求する、とも考える。近年、多くの注目を集めてきた修復的司法実務は、カンファレンスというものである。カンファレンスとは、本質的に被害者と犯罪者の調停手続の延長線上にあるものである。それには犯罪者と被害者だけでなく、彼らそれぞれの家族やその他のコミュニティーの成員といった、彼らのより広い「保護のコミュニティー(communities of care)」をも含む。それは、若い犯罪者、被害者、そしてその家族を、‘公正な’結論に関するグループの同意に到達するという目的を持った決定のプロセスに関わらせることを目指す。同時に、それは犯罪者の、彼や彼女の行動が及ぼす衝撃に対する意識を促進させ、犯罪者と被害者の双方が、中心的なコミュニティーのサポートシステムに再度つながることができるようにすることを追及する。「ファミリー・グループ・カンファレンス(FGC)」として言及されるニュージーランドにおけるカンファレンスは、『子供、若年者およびその家族法(CYPFA)』の導入に伴って、1989年に少年司法制度に組み入れられた。この法はある意味では、司法制度は彼らの伝統的文化的価値に対して、より敏感であるように、というマオリ族の要求に応えたものとして現れた。そしてそれは、少年司法および家族の福祉の問題を扱うためのアプローチに関して、重大な変化をもたらすものであった。この報告は、より広い修復的司法哲学との関連において、ニュージーランドにおける「ファミリー・グループ・カンファレンス」の機能を分析するものであり、少年犯罪と関連する問題を扱うカンファレンス・システムの役割を評価するものである。
 
 
 ※参加無料でどなたでも参加できます※
 ※当日参加可能※
 
 【問い合わせ先】
  鹿児島大学国際島嶼教育研究センター
  〒890-8580 鹿児島市郡元1-51-3-16
  電話099-285-7393 Fax.099-285-6197
  E-mail shimaken@cpi.kagoshima-u.ac.jp