平成22年度 鹿児島大学FD報告書
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教育・学生支援担当教職員講習会平成22年度教育・学生支援担当教職員講習会 平成23年3月22日(火)13:30~16:00 共通教育棟2号館211号教室(郡元キャンパス) 「教育・学生支援」に関わる教職員を対象に、共通教育の仕組みについて理解を深めるとともに、円滑な学生生活の実現を支援するために必要な共通認識を育むことを目的とした講習会が開催され、101名の参加者があった。1.講習会の概要 初めに、門久義教育センター長より、開会の挨拶と教育・学生支援の意義と役割に関する説明が行われ、とりわけ「生活支援」という観点の重要性が強調された。 続いて、保健管理センターの伊地知信二准教授より、「新入生の心理―保健管理センターの相談事例からみた学生の多様性―」と題して説明がなされた。この中では、「つまずきの支援」と「潜在能力の発揮」のために、学生の多様性を踏まえた「ダイバーシティ・マネージメント」が必要であること、また、特別支援教育に関する中教審の答申や発達障害者支援法を踏まえて、障害のある者とない者が同じ場で共に学ぶことを追求する「インクルージブ教育システム」の重要性が高まっていることなどが詳しく述べられ、一律的な指導ではなく、個々の学生の「発達の偏り≒人間の本質」に合った指導の形を見つけることが大切であることが実感された。 次に、西隆一郎教育センター共通教育企画実施部長より、「共通教育の履修制度と学生の履修状況について―共通教育での能動的学習姿勢が卒業までの学びの基本を作ります―」と題して、新入生の指導を行う上で留意すべき事柄について説明がなされた。前半では、平成23年度より、共通教育に関する履修指導も各学部の責任で実施されることを踏まえ、共通教育の仕組みについて、資料に基づく詳しい説明がなされた。後半では、平成22年度にFD委員会によって実施された共通養育に関する「学習実態・学習成果調査」から得られた、「入学時は優秀だが入学後は学習に対するモチベーションが低い」という結果を踏まえ、「能動的な学習支援と学習促進」を行う必要があることが説明された。 この後、富岡龍明教育センター外国語教育推進部長より、「鹿児島大学における英語教育」について、習熟度別の授業やG-TELPの実施、技能審査合格者の単位認定等について説明がなされた。 最後に、阿部美紀子教育担当理事・FD委員会委員長より閉会の挨拶があり、学生の潜在能力を掘り起こし、得意分野を伸ばし、立派な社会人として送り出すべく努力して頂きたいとの要請がなされた。2.アンケート結果について 講習会終了後、3つの講習に関して、各々3段階の回答方式と自由記述によるアンケートを、参加者から提出して頂いた。「とても役に立った」「まあ役に立った」とする回答が、いずれの講習でも7割を超えており(平均値83%)、講習は概ね好評だったと言えよう。しかし他方で、自由記述では、参加者が必要とする情報とと講習内容のずれや、講習相互の内容のアンバランス、プレゼンテーション等の準備不足を指摘する意見なども見られた。次年度の講習会がさらに実りあるものとなるよう、こうした点について再検討を行うことが必要と思われる。(文責:平成22年度FD委員 竹岡健一)日 時場 所鹿児島大学FD報告書18

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