平成22年度 鹿児島大学FD報告書
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鹿児島大学ファカルティ・ディベロップメント委員会報告書の発刊によせて鹿児島大学学長吉 田 浩 己 鹿児島大学におけるファカルティ・ディベロップメント活動は、部局においては平成の世になってから活発となったが、全学的な取組は平成12年度に共通教育委員会がFDプロジェクトを立ち上げたことから始まっている。翌13年4月には全学FD委員会が発足し、当時の田中弘允学長は「平成13年度をFD元年と定める」ことを平成13年の年頭の挨拶で表明している。平成13年度から15年度にかけては、共通教育委員会と全学FD委員会において、全学的なFD活動が活発に行われてきた。 平成16年4月に国立大学法人鹿児島大学となり、前年度の10月に立ち上げられた教育センターでは、平成16年4月から教育センター高等教育研究開発部の中に「国立大学法人鹿児島大学ファカルティ・ディベロップメント委員会」として全学FD委員会を取り込む形となった。この結果、全学および各学部等のFD活動の報告は教育センター年報に組み込まれることとなった。 平成21年5月に、FD委員会の権限を強化するために、従来は教育センター長が委員長であった組織を改編して、教育担当理事、副学長と学長補佐を加えるとともに、理事を委員長とする体制とした。これに伴って、平成22年度FD報告(平成22年度ファカルティ・ディベロップメント委員会報告書)から、教育センター年報に組み込まれていたものを独立させるとともに、各学部と研究科におけるFD報告を一つにまとめて鹿児島大学FD報告とすることとなった。文書容量が大きくなることからCD化するが、全学と各部局のFD活動が一目瞭然となることとなった。 このようにして、FD元年から十年が経過した平成23年度に発行する本報告書は、鹿児島大学ファカルティ・ディベロップメント委員会の発展を記念すべきものとなった。教育改善の取り組みの中で、Plan-Do-Check-Act のサイクルの最終ステップ ”Act” が全学的に実施できる状況が生まれたと言える。教育の質の向上に取り組む各部局と連携しながら、全学的な改善指導を行うように取り組んでいきたいと考えている。 平成23年度は、折しも第二期の2年目に当たり、中期目標の達成のために計画されている種々の教育改革の点検・評価を的確に進め、鹿児島大学の発展に大きく寄与することとなる。21世紀に輝ける「進取の気風にあふれる鹿児島大学」を目指して、日夜努力していく大学であり続けたいと願っている。1巻頭言平成22年度鹿児島大学FD報告書

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