平成22年度 鹿児島大学FD報告書
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5.授業改善報告書 共通教育科目の授業担当者には、期末授業評価アンケートの結果を集計し、その結果を記入した結果シートを配付するとともに、集計結果を踏まえて、授業改善報告書への記入を依頼している。前期はアンケート実施科目数427科目のうち改善報告書の提出数は237で提出率は55.5%であった。後期はアンケート実施科目数317科目のうち改善報告書の提出数は162で提出率は51.1%であった。 授業改善報告書では、授業評価アンケート設問項目のうち、Q106「この科目の学習目標は達成できたと思いますか」、Q202「この授業は将来役立つと思いますか」、Q209「この授業は全体として満足できるものでしたか」の3項目の評価結果について、その感想と改善方針の記入を求め、さらに、改善提案について自由記述欄を設けている。 各項目に対して、今後、実行または考慮すべきこととして提案された改善方針を以下にまとめる。 ⑴ 提案された改善方針① 評価項目Q106 「この科目の学習目標は達成できたと思いますか」●シラバスに記載されている学習目標の受講生への周知方法の検討●学習目標を達成させるための方策●学習意欲や自主的学習の喚起●教授内容やレベルの見直し●予習・復習の促進とその達成度の確認●学生のニーズの把握② 評価項目Q202 「この授業は将来役立つと思いますか」●具体例や身近な話題との関連性●実学的分野や専門分野との関係についての十分な説明●社会生活で必要となる自己選択・判断能力の向上をめざした授業内容③ 評価項目Q209 「この授業は全体として満足できるものでしたか」●双方向授業の活用●受講生との積極的なコミュニケーション●発表会形式、ディベート形式の授業●オフィスアワーの有効活用●個々の受講生の学習レベルに見合った個別指導④ 自由記述欄●課題や小レポートの活用を通しての自主的学習の促進と理解度の確認●中間授業アンケートに記載された受講生の要望に対する迅速な対応 ⑵ 授業改善報告書や授業評価アンケートに対する担当教員からの意見 各項目の欄には授業改善報告書や授業評価アンケートに対する意見も記されていた。以下に代表的な意見や指摘をまとめる。① 評価項目Q202 「この授業は将来役立つと思いますか」●実社会での経験に乏しい大学1、2年生の段階で授業内容が将来役立つかどうかの判断は困難ではないか。●共通教育の教育目標に照らして、将来役立つかどうかの観点からの評価は当てはまらないのではないか。●大学は、将来役立つことだけを学ぶ場ではない。35

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