平成23年度 鹿児島大学 FD報告書
21/45

19鹿大版FDガイド第2号・第3号の発行について 平成22年度より発行が開始された「鹿大版FDガイド」は、平成23年度には、第2号、第3号、および特別号が発行された。このうち、特別号に関する説明は別な項目に譲り、ここでは、他の2つの号について簡単に説明する。 さて、振り返ってみると、昨年度刊行された「鹿大版FDガイド」の第1号のテーマは「授業にピア活動を取り入れる」であり、学生同士の議論や協同作業といったものを授業に取り入れる方法について、様々なヒントが提供された。第1号でこのテーマが選ばれた背景には、近年、大学生活の様々な場面で、学生同士が支援をし合う「ピア・サポート」の重要性が増しており、鹿児島大学でも、その実施へ向けてワークショップが開催されたという事情があった。しかし、考えてみれば、この「ピア(同僚・仲間)」によるサポートは、むろん学生同士だけでなく、教員同士にも該当する。例えば、鹿児島大学のすべての部局で長年に亘って実施されている「授業公開・授業参観」も、教員同士が互いの授業を通して学び合い、授業改善をサポートし合う取り組みである。そこで、第2号では、テーマを「同僚の授業から学ぶ」として、すでに教員の間に定着した授業の公開・参観をより効果的なものとするためのヒントを提供した。具体的には、授業公開と授業参観の意義、参観する授業の絞り込み方、参観の仕方、検討会の活用方法などである。そして、この第2号を受けた第3号でも、やはり授業改善が取り上げられたが、ここでは、テーマを「授業改善のためのヒント(1)」とし、平成23年度の専門教育・共通教育のFD活動の中で得られたヒントを提供した。具体的には、学生の授業評価に基づいたヒントと、教員の授業改善報告書等にもとづいたヒントである。FD委員会としては、授業改善や履修指導にかかわるこうしたヒントは、今後も継続して収集し、機会あるごとに、大学の構成員にフィードバックしていく予定である。なお、「FDガイド」の各号の末尾には、それぞれのテーマについての理解を深める上で参考になる文献も紹介されている。また、「FDガイド」を綴じるための専用のファイルも配布されている。 まだ発行が開始されたばかりの「鹿大版FDガイド」だが、今後長期的に継続され、鹿児島大学教員のFD活動にとってよりいっそう有益なものへと発展することが望まれる。第2号第3号

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です