平成23年度 鹿児島大学 FD報告書
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41の機会を設けたり、グループワークやピア学習活動を行ったりするなどの学生参加型授業を志向することにより、一方的な講義調の授業にしないように工夫している例も多く見られました。 基礎教育科目の中には、高校での取得科目との関係などもあって、受講生間の基礎学力や理解力の差が大きく、授業のレベル設定に苦慮されているようです。 授業レベルをどこに設定するかについては、授業担当者によって意見は分かれています。また、基礎教育科目は、学部の専門科目への橋渡しの役割があることを考えると、教育目標設定について学部関係者と授業担当者とのすり合わせも必要と思われます。 【授業改善に向けての試みや工夫の実施例】[学生参加型授業]グループワーク、ペアワーク、ピア学習活動、指名による発表、実践評価[学生の関心を引き出すような資料の工夫]学生の生活に即したトピックの活用、映像・画像資料(DVD、写真)・実験の実演など視覚教材の活用、新聞記事などの活用、講義内容と実社会の実情との関連性の明示、資格試験に基づいた資料の活用[自主的学習の啓発]ミニッツペーパー、小テスト、小レポート、Moodleやデジタルファイルなどを用いた自宅での学習の促進、グループ学習、課題提案・解決型授業[受講生へのフィードバック]小テスト、小レポートの返却、受講生の理解度あるいは習熟度の把握とそれに応じた授業設計[Moodleの活用]小テストの実施、受講生へのフィードバック、学習資料のアップロード  【授業(環境)改善に関連した意見等】 従来の「授業改善報告書」はフォーマットの簡素化を図り、平成23年度後期より「授業改善メモ」に名称変更しました。評点の高い授業については「授業改善メモ」の提出を免除してほしいというご要望もありましたが、「授業改善メモ」の作成を通して授業を振り返ることができ、非常に貴重な機会であるというご意見もいただいています。また、その中にはGPA制度の課題に対する問題提起もあり、授業および授業環境の改善に関連しましては、以下のようなご意見やご要望をいただきました。これら、既に教育センターで対応済みのものもありますが、共通教育科目の質的向上に活用できるように、所掌の各委員会と連携しながら議論していきたいと考えています。●大人数の授業では、グループ学習ができる教室設定を行ってほしい。●視聴覚資料の利用に関して、ブルーレイ・ディスクが使用できるようしてほしい。●授業改善方法についての事例提供や担当者同士の経験交流の場がほしい。●「板書を丁寧に」という要望が学生より出されるが、大学の講義における板書のあり方について議論をする場がほしい。●「授業改善に資するアンケート」結果以外にもFDに関する具体的な資料(世界や日本の高等教育の動向ならびにIT技術の発達を背景に進展してきたFDの成果など)を提供してほしい。●共通教育関係のFD関係企画があれば今後参加したいので教えてほしい。

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