平成24年度 FD報告書
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「FDの目的再考 -実質的なFDとは何か-」平成24年11月10日(土) 13:00~16:00郡元キャンパス 共通教育棟3号館2階321号教室 57名(参加校:鹿児島純心女子大学、鹿児島純心女子短期大学、志學館大学、第一工業大学、鹿児島県立短期大学、鹿児島工業高等専門学校、鹿児島大学)大学地域コンソーシアム鹿児島、鹿児島大学FD委員会FD・SD合同フォーラム日  時テーマ場  所参加者主  催8 県内各高等教育機関におけるFDの現状について情報を共有し、それぞれの立場から「何のために/どのようなFDを行うのか」を今一度考え直すことを目的として、上記のフォーラムが開催された。鹿児島大学の阿部理事(鹿児島大学FD委員会委員長)による開会挨拶に続いて、趣旨説明と問題提起、そして3件の事例報告が行われ、休憩を挟んでパネルディスカッションが行われた。以下にその概要を記述する。報告者・発言者への敬称は省略する。2.趣旨説明と問題提起:「FD を巡る全国的動向と鹿児島県内の現状」(要旨)報告者:伊藤 奈賀子(鹿児島大学教育センター准教授) 大学においてFDはあたりまえになりつつあるが、「なぜやらなければならないのか。何のためにやるのか。」ということが一般の教員に広く理解されているとは言えない状況がある。FDについての教員の解釈は「授業改善」に限定される傾向がある。授業やカリキュラムの改善は教員側から見たFDの一面でしかない。学生側から見たときの種々の「改善」の成果が問われるようになってきている。 県内の現状をみると、FDに関わる事業としてはシラバスの整備、授業公開・授業参観、学生による授業評価(アンケート)が全ての高等教育機関で実施されている。ほとんどの機関で継続的に取り組まれている履修カリキュラムの改定やシラバスの改善もFDに含まれる。これらの既に実施されている事業においては、ただ継続するだけではなくて、それによって「学生の学修行動がどのように変わると期待できるか。」を念頭に置くようにしなければならない。 以上のことを踏まえて、これまでに「行ってきた」、そして現在「行っている」FD活動が学生の学修行動を変えたのかどうかを検証する必要がある。その上で今後のFDについて検討すべきである。3.事例報告⑴:「鹿児島県立短期大学における学生授業評価について」(要旨)報告者:朝日 吉太郎(鹿児島県立短期大学商経学科教授) 先進大学の例ではなくて、県内の各大学で行われている実例を出し合うという趣旨に則って、試行錯誤している現状を報告する。 県立短大商経学科では1995年から授業アンケートを実施し、結果をインターネット上で制限なしに公開してきた。無制限の公開は当時としては他に例がなかった。アンケートを鹿児島大学FD報告書1. 概要

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