平成24年度 FD報告書
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104.パネルディスカッション及びまとめコーディネーター: 大学地域コンソーシアム鹿児島FD・SD活動事業部会長 近藤 諭(志學館大学法学部教授) パネリスト: 伊藤 奈賀子 (鹿児島大学教育センター准教授) 朝日 吉太郎(鹿児島県立短期大学商経学科教授) 田川 まさみ(鹿児島大学大学院医歯学総合研究科教授) 畑 邦彦(鹿児島大学農学部准教授)⑶:「森林科学コースにおけるカリキュラム改善の取り組み」(要旨)報告者:畑 邦彦(鹿児島大学農学部准教授) 最近10年間のカリキュラム改善作業の端緒となったのは、「2003年にJABEEの試行審査を受ける。」と決めたことであった。JABEE審査は「教育カリキュラムが教育目標を達成するためのものになっているか。」という観点から行われるので、FDと大いに関係がある。審査に必要な資料を揃えるための準備作業を1年以上前から始め、さらに当時の助教授全員がJABEE研修会を受講した。この過程で教員側の意識が変わり、授業改善、カリキュラム改革に組織的に取り組めるようになった。 JABEE審査対策に取り組むなかで当時の1学科2コースのコース統合案が浮上した。コース統合に伴って卒論発表会を口頭からポスターに変更した。発表者数が倍増することに伴うやむを得ない変更であったが、結果的に卒論の内容について実質的議論が行えるようになって改善につながった。さらに、全講義の内容についての検討会を全教員で行ったことにより、教員がカリキュラム全体の中で自分の担当授業の位置づけをあまり明確に認識していないことが明らかになった。このことは、カリキュラム改革は全員参加体制で行う必要があることを示している。新カリキュラムについての「進路別の履修モデル」を作成したが、これは学生にはあまり活用されなかった。 カリキュラム改革を進めるためには、個々の教員の授業内容は尊重しつつも互いに意見を言い合える雰囲気があることが重要である。鹿児島大学FD報告書 ディスカッションに先立ち、コーディネーターから「質的転換答申とFD」について解説が行われた。 「大学改革実行プラン」とはグローバル化・少子高齢化・成熟社会における知識基盤社会を支える人材育成を背景とした

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