平成24年度 FD報告書
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39●上記の選択肢を考慮すると、評点が3あるいは、2点台後半もそれほど悪くない数字との見方もできる。概算で、例えば、評点2.9は「3」の選択者が9割で「2」の選択者が1割、評点2.8は「3」の選択者が8割で「2」の選択者が2割となるからである。ただし、評点を上げていく取組みは必要である。●サンプルが質的に異なるものであることを考慮すべきであり、科目ごとの比較をすることには慎重になるべきである。全般的な傾向●「自主的な学習(講義設問Q10、実験・演習設問Q9)」の評点は、日本語・日本事情を除く全科目群において低い(平均2.78)。●「シラバスから具体的な学習目標をイメージできたか(Q3)」の評点も、日本語・日本事情を除く全科目群において、あまり高くない(平均2.94)。●実験・演習科目や実習科目の評点は、講義科目と比べて高い。●外国語の標準偏差は全項目にわたり高い。標準偏差は0.35~0.38である。●日本語・日本事情の評点は高いが、標準偏差も最大である。その中でも「学習意欲(Q8)」、「自主的な学習(Q10)」は、標準偏差がそれぞれ0.51、 0.54と高い値を示している。基礎教育科目の傾向●基礎教育に関して全ての質問項目において、全体平均よりも低いか同等である。学生の授業に関しての評価が低いだけでなく、学生の自己評価も低くなっている。●基礎教育科目でも実験は評点が高い。双方向性が良い結果(評点)に繋がっていると思われる。特に、「集中して取り組んだか(実験・演習設問Q8)」の評点が3.43と高い。●基礎教育科目の最低値は「学習目標の達成度(Q4)」、「学習意欲(Q8)」、「教員のサポート(Q11)」については最低値がいずれも2を下回っている。中でも、「学習目標の達成度(Q4)」の数値が低い。●基礎教育科目は他の科目群と比較した場合、平均値が全体的に低いわりに、標準偏差はそれほど変わらないため、基礎教育科目に対する学生からの評価が全体的に低いようである。教育改善に関する提言●「シラバスから具体的な学習目標をイメージできたか(Q3)」の評点から、日本語・日本事情を除く科目群でシラバスがあまり活用されてないことが危惧されるので、シラバスの活用を促す取組やシラバスの整備が望まれる。●日本語・日本事情では、「学習意欲(Q8)」、「自主的な学習(Q10)」に対する平均値はそれぞれ3.39、 3.32と良好であるが、標準偏差がそれぞれ0.51、 0.54と高い値を示しているので、一部の受講生の評価が非常に低いことが考えられ、何らかの対応を検討する必要がある。●基礎教育科目では「学習目標の達成度(Q4)」、「学習意欲(Q8)」、「教員のサポート(Q11)」で2.0を下回り、特に、「学習目標の達成度(Q4)」の数値が低いので、何らかの対応が必要である。●基礎教育科目はもともと受講する学生のレベルやモチベーションがバラバラであり、基礎教育科目に対する評価が低い問題を解決するためには、クラス分けの方法や教育内容等も含めた基礎教育科目のあり方に対する根本的な見直しの検討が必要である。

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