平成24年度 FD報告書
46/48

44鹿児島大学FD報告書③「問7 共通教育において入学時点と比べて変化したこと」:能力の変化への認識 「どちらともいえない」を選択肢にする意味はあるのか。問8のように、「少し伸びた」「あまり伸びなかった」といった項目にしたほうが良いのではないか。 伸びを実感している割合があまりにも低い。伸びを実感できるような工夫が必要(英語科目で行われているように、点数が何点上がったかなど) 特にBについては、教養科目のように多種多様な科目がひとくくりにされており、聞き方に大きな問題があるのではないか。 「物事を数量的に分析して考える力」などは、基礎教育科目において伸びを自覚できた学生がもっと多くても良いのではないか。「~力」の意図するところを学生は充分に理解できているか。  質問方法の問題については、次回以降の調査においてFD委員会に検討を依頼するものである。また、②③については質問方法に関する内容のほか、具体的な教育改善に向けた指摘が含まれている。特に、ミニッツ・ペーパーの利用方法やレポート・答案の返却方法の検討については、実施している教員が多いことから改善に向けた情報提供を今後高等教育研究開発部会として行っていく必要があると思われる。また、授業時間外学習に関する提案については、2012年8月に示された中央教育審議会答申でも指摘されているように昨今の大学教育の喫緊の課題である。しかし、学生の自宅学習を促し、学習時間を増やすことは必要だが、全教員が同じ方法を一斉に行えば学生は過重な負担を抱えることになる。1週間に学生が受講する講義の種類がきわめて多い日本特有の事情を考慮したうえで、自宅学習をいかに促すかを検討する必要がある。  また、こうした具体的な質問に関する指摘以外にも、本調査の内容に関する学生へのフィードバックの仕方についても意見が出された。本調査は今回で2回目であるが、前回の結果が学生にどれだけフィードバックされたかについては不充分な面もあると思われる。教育改善への活用以外にも、学生への結果フィードバックと学生の学修改善への活用についても今後の検討課題である。

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です