平成24年度 FD報告書
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74.研修会のまとめ 当日は、長時間であったものの参加者の積極的な参加が得られ、充分な成果が挙げられた。グループによって、取り組み方には様々な違いが見られたものの、教育目標を意識したシラバス作成を実際に経験することで、今後のシラバス作成だけでなく、各々の所属する部局のカリキュラムに対する意識の向上が図られたのではないだろうか。 また、シラバスを作成する科目の教育目標との関係やカリキュラム内での位置付けについて教員間で話し合う過程は、各部局において体系的なカリキュラムを構築する際には不可欠である。各自がカリキュラムを意識し、その課題の解決を目指すことが日常的な営みとなることが、実質的なFDにつながるといえる。 参加者からも指摘があったが、教育目標を踏まえた授業設計のためには、組織としての教育目標や方針があらかじめ明確にされている必要がある。本学はいわゆる3つのポリシーの策定もまだ完全ではなく、大学全体にも各部局にも早急な取り組みが求められる。 また、今回共通教育科目を作業の題材として取り上げたが、体系的なカリキュラム構築という観点から考えた場合、各学部学科の教育目標達成までの過程に共通教育科目をどのように位置付けるかも大きな課題である。共通教育科目は全ての学生が必ず受講し、卒業までに取得しなければならない単位数も少なくないが、その意味や意義が充分理解されているとはいいがたい。教員も学生も共に理解したうえで意欲的に教育・学修活動に取り組むためにも、共通教育科目に期待する役割について各学部学科が明確にしていくことも必要である。(文責 教育センター 伊藤 奈賀子)

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