平成25年度 鹿児島大学 FD報告書
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26鹿大版FDガイド第6号、第7号の発刊にあたって 今年度のFDガイド第6号、第7号は、FDガイドワーキンググループの安部恒久、小栗實、佐久間美明、松尾智英の4人でアイデアを交換しながら、素案を練り、教育推進係の前村泰子、仁禮晃子両氏のサポートを得て作成・刊行された。 以下では、FDガイドワーキンググループで、どんなことが議論されながら、FDガイドが作成されたのか、印象に残った議論を紹介しながら、報告を行いたい。 FDガイドに何を取り上げるかについて4人のワーキンググループで毎月、集まりをもち、時にはメールで意見交換を行った。その結果、これまでのFDガイド作成の流れを基本的に踏襲しながら、第6号では「シラバス」に関連したテーマで、教員の授業改善に直接に貢献することに焦点をあてようということになり、「授業外学習に関するヒント」を取り上げた。ただし、単に一般的な事柄よりも、鹿児島大学の学生の実際のデータから発信しようということになり、学生による授業評価をもとに各教員が記載した授業改善メモのデータを、佐久間美明委員が中心となってまとめた。 ただし、本年度からシラバス記載が全学的に導入された授業外学習の指示をめぐっては、FDガイド記載の「授業外学習強化」の強化のトーン(強さかげん)をめぐって、議論があった。結局のところ、それぞれの項目の配置の順序にも気配りを行い、トーンとしては、強くなりすぎず、また弱くなりすぎないものとして、出来上がった。 FDガイド第7号では「授業改善のためのヒント(2)」を取り上げることになった。すでに、FDガイドの第3号で「各教員が効果的な授業及び履修指導を行うためのヒント」が取り上げられており、その続編ということになる。ワーキンググループでの議論の結果、小栗實委員を中心に、参考となる図書を抽出し、教員に役に立つ要点を簡潔にまとめて読者に伝えることになった。 講義をよくする工夫のひとつとして、(1)キーワードの明示、(2)話し方の工夫、(3)質問の工夫、などとともに、(4)板書の工夫、も取り上げたが、はたして板書の仕方までFDガイドでお伝えしたほうが良いものか、そこまでは必要ないのではないかという議論がワーキンググループでは行われた。議論の結果、すでに先生方は十分にご存知かもしれないが、工夫していただく参考として、まずは全教員間で共通認識として確認する意味をも込めて記載することになった。 なお、ワーキンググループでは、中央図書館の協力を得て、「鹿大の授業を改善しよう」コーナーを、中央図書館1階フロアに設置し、FD活動に興味・関心のある方に、参考図書を展示し紹介する試みを行った。今後とも、このようなFD活動への理解を促進する試みは必要なのではないかと思われる。(文責:臨床心理学研究科 安部 恒久)FDガイド第6号FDガイド第7号「鹿大の授業を改善しよう」コーナー鹿児島大学FD報告書

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