平成25年度 鹿児島大学 FD報告書
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283. 調査結果の内容 アンケートは、例年同様に10項目の質問を行い、質問ごとに調査結果について分析コメントをつけた。各項目及びそのコメントは以下のとおりである。【問1】 基本事項 2010年、2011年調査とほぼ同様の傾向として、平均的に高校時の成績は「中の上くらい」以上が過半数を超えている。入学前の1日の学習時間も3時間以上が69%を示しているが、学習時間が1時間未満の学生も10%いることがうかがえる。入学動機では「鹿大が第1志望」は54%、そうでないが46%となっているが、現在の所属学部・学科への第1希望入学は77%と学部・学科を優先して入学してきた学生が多い。【問2】 日頃の行動・習慣・考え 授業にきちんと出席しているかという設問に「あてはまる」(「とても」と「少し」含め)と答えた学生の割合は80.5%で、授業にまじめに出席していることがわかる。ただし、単位が取りやすい授業を選ぶ傾向が見られる。クラブ・サークル活動への参加は56%が積極的。ボランティア活動への参加は相変わらず15%程度であった。 「健康に気をつけている」とする学生は72.7%で、学生の健康志向は強い。「社会への関心」は積極・消極がほぼ半分に分かれている。「読書する」学生は40.2%だが、「新聞を読む」学生は16%しかいない。 海外留学を経験したいと考える学生、国際感覚を身につけたいと考えている学生はそれぞれ52.4%、69.8%と半数を超えている。教養や専門的知識・技能を積極的に身につけたいと考えている学生が圧倒的に多い。一方、資格を取得したいと考える学生も74.1%と多く、就職などを見据えた「実学思考」が見られる。 特徴的な傾向は、85%を超える学生が将来に対して不安をもっていることである。就職難等の社会的な事情が反映していると思われる。自分の将来つきたい職業がまだはっきりと見据えられていない傾向もうかがえる。将来の不安と関係しているのか、自分に自信がもてない学生も70%程度いることがわかる。【問3】 共通教育科目等の受講状況及び予習・復習の時間 教養科目の予習・復習時間が1時間未満とする学生の割合は80.7%と依然として高く、まったく予習・復習しない学生が30.6%いる。反対に外国語科目は授業で当てられることがあるせいか、まったく予習・復習しない学生は英語が8.7%、第2外国語が12.0%と少なく、1時間以上2時間未満の学生が42.7%、38.4%、毎日2時間以上勉強している学生も英語で7.7%、第2外国語で10.6%いる。基礎教育科目では実験等レポート作成の課題があるせいか、毎日1時間以上学習する学生が教養科目に比べて多いが、それでもまったく予習・復習しないとする学生は20.8%存在する。すべての科目でまったく予習・復習しない学生の割合が相当数いることは注目を要する。【問4】 共通教育等の授業における学習の仕方 「授業内容について予習する」「先生に質問する」「自分でさらに学習する」の項目を能動的な学習態度とすると、鹿大生でこのような学習態度をとっている学生は15.3%~30.9%となお少数にとどまっている。一方、「ノートをとる」「資料をきちんと保管する」「宿題・課題を必ずこなす」の項目を積極的な学習態度とすると、67.9%~87.3%と、学生の中の多数を占める。この点に、現在の鹿大生の学習態度の現状がうかがえる。 能動的な学習態度であれ、積極的な学習態度であれ、いろいろな学習方法を実践した学生は、その習慣化が「十分に身についた」「少し身についた」と積極的に自己評価している。鹿児島大学FD報告書

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