平成25年度 鹿児島大学 FD報告書
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29【問5】 共通教育科目等において受講した授業形態  「ディスカッションを取り入れた双方向型の授業」から「宿題が多く出される授業」までの授業形態は学生にとっては負担が大きいものであると受け止められているせいか、「受講した」とする学生は32.6~52.2%にとどまる。しかし、多彩な教育方法を取り入れた授業を受けたことによって知識や能力を獲得できたと自己評価する学生は多く、「とても役に立った」「少し役に立った」と評価する割合が高い。「一方向の講義」は27.1%の学生が「あまり役に立たなかった」「全く役に立たなかった」としている点がみられる。【問6】 共通教育において経験したこと  質問欄にあげられている授業方法は、いずれも授業改善の一環としてなされているものであり、このような工夫された授業内容を共通教育で経験した学生はおおむね学習動機が高まったと評価している。とりわけ「短期の海外研修」「自主ゼミ」「オフィスアワーでの質問」「合宿」「地域交流」を経験した学生は、学習動機が高まったと積極的評価をしている。「ミニッツペーパー」は学習動機の高まりにつながっているとする学生も多い。さほど評価しない学生も32.3%存在するが、教員からコメントつきで返却すると学習動機がきわめて高まることがうかがえるので、「ミニッツペーパー」はフィードバックと組み合わせることが重要であろう。【問7】 共通教育において入学時点と比べ変化したこと 「外国語を読み、書き、話し、聴く力」が落ちていると34.0%の学生が感じている。反対に「伸びた」と感じている能力は、「異なる考え方・価値観を理解する力」「情報を収集・分析して活用する力」である。前者については教養科目から、後者については情報科学科目から獲得したとしている。鹿児島大学では「進取の気風」を育むことを大学憲章で定めて、その育成に努めているが、「進取の精神」を表している「自ら進んで新しいことに挑戦する力」が伸びたとする学生は26.3%いた(その項目についての分析は「4 展開研究」の項を参照)。【問8】 共通教育の授業をとおして身についた知識・技能・態度 この欄に記載された知識・技能・態度についてはおおむね「身についた」と受け止められている。「科学技術・数理」に関する知識等が・「身につかなかった」とする割合が36.3%ともっとも高い。自らの専門分野に関連した基礎的知識・技能については「身についた」とする評価が高いことを考えると、文系学生に対する科学技術・数理教育のわかりにくさといった問題があるのかもしれない。【問9】 今学期(4期)中における各活動の一週間あたりの平均時間 新しい調査項目としてインターネット、SNS利用にかける時間を調査した。その結果、まったく利用していない学生は3.6%にすぎず、ほとんどの学生が「友人等とのつきあい」と同じくらいの時間をつかっている。1週間16時間以上(1日2時間以上)をインターネット等につかっている学生が19.0%いる。反面、「読書・新聞」等を読むことに時間をつかっている学生は少なく、まったく読んでいない学生も15.3%いることがわかる。【問10】 鹿児島大学に対して 鹿児島大学に対する学生の満足度を表しているが、一番、評価が高いのは「クラブ・サークル活動の活発さ」であり、施設等や教職員の対応等にもある程度の好意的評価がみられるが、「相談できる体制」づくりは遅れていることがわかる。本学のイメージについて「鹿児島大学は開放的で活気がある」は3分の2程度が好意的評価をもっているが、「鹿児島大学は常に新しいことに挑戦している」とはみていない学生の割合が高い。

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