平成25年度 鹿児島大学 FD報告書
33/45

31■ 在学中の抱負 教養と専門的知識を身につけたいと考えている学生が多い。その反面で、海外留学などに積極的に取り組んで国際感覚を身につけたいと考えている学生の割合は少ない。まじめに授業にとりくむが、対外的な積極性がやや足りないと思われる鹿大生の平均的な傾向がうかがえるのではないか。■ 将来について 8割を超す学生が将来に対して不安をもっている。就職難等の社会的な事情が反映していると思われる。45%~48%の学生が自分の将来つきたい職業がまだはっきりと見据えられていない。■ 受講状況 外国語・基礎教育科目を除いては予習復習時間が1時間未満という割合が多く、教養科目、情報科学科目、体育・健康科目では授業外での学習が少ない傾向がある。外国語科目(英語・第2外国語)では半数は1時間以上学習し、毎日2時間を超えて学習している学生も少なからずいる。■ 学習の仕方 授業に積極的にかかわった学生は、「身についた」とする自己評価度が高い。授業で出された課題は必ずこなし、授業で配布された資料等はきちんと保管し、授業中にノートをきちんととるなど、まじめに授業に参加していることがうかがえる。しかし、「教員に質問する」、「興味をもったところを自分でさらに学習する」といった、さらに積極的なかかわりには至っていない傾向がうかがえる。■ 受講した授業形態 学生が主体的にかかわる「双方向型」「受講生による発表が中心」「グループワーク」「実習・実験・調査」などの授業を受けた学生は、「役に立った」と高く評価している。教員による一方向の講義型の授業についても72%~75%の学生は「役に立った」と感じており、それほど評価は低くない。しかし、25%~28%の学生が一方向講義型授業に消極的評価しか与えていない点も注目を要する。■ 入学後の変化 「外国語を読み、書き、話し、聴く力」が落ちたと感じている学生が3分の1程度いることがこの3年間の調査を通じて明らかになった。教養科目は「異なる考え方・価値観を理解する力」「物事を論理的・多面的に考える力」「社会規範に従って行動する力」等の育成・向上に役立っていることがわかる。■ 学生の一週間の活動時間 授業に関係した学習時間はさほど多くなく、読書等にかけている時間も少ない学生が多い。アルバイトは1日3時間を超えている学生が15%~18%いる。インターネット、SNSを利用していない学生はほとんどなく、かける時間もかなり多い。■ 鹿児島大学について 施設について図書館や情報端末室をはじめ施設設備に対する満足度は高い。教職員の姿勢に対してもおおむね評価は高い。しかし、学生の相談体制の整備については、まだ広報上知られていないせいか、満足度が低い。(文責:司法政策研究科 小栗 實)

元のページ 

10秒後に元のページに移動します

※このページを正しく表示するにはFlashPlayer10.2以上が必要です