平成25年度 鹿児島大学 FD報告書
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334. 内容 はじめに清原貞夫FD 委員会委員長(教育担当理事)から講習会の趣旨説明を含めて開会の挨拶があった。 続いて、前田芳實学長から、 「本学の学生支援体制について」と題して、学生の潜在能力の発見と適性の開花に努めることが鹿児島大学の学生支援であるという内容で、学生の自主自立(自律)を土台にして進取の精神を備えた人材の育成が目標であると宣言された。 次に、保健管理センターの川池陽一准教授から「保健管理センターの学生相談、学生支援」と題した講演があった。講演では、1年生を対象にした分析として、「つまずき・悪循環モデル」の提唱と紹介があった。つまずきは、①一人暮らし学生の私生活破綻型、②大学生活の戸惑い型、③不本意入学型、④基礎学力不足型、⑤大学流学問への戸惑い型の5タイプに類型化でき、それぞれについての説明があった。また、悪循環には、①学内での孤立化、②情報不足による二次的な不適応、③家族との関係悪化という悪循環の流れがあり、それぞれについて説明があった。いずれにおいても教員、大学並びに家族が連携を図り、「みんなであなたの将来を考えている」という姿勢を本人に伝えることが大切であると締めくくられた。 最後に、飯干明教育センター長より閉会の挨拶があり、本研修会を終了した。5. まとめ 本研修会では、前田学長の「本学の学生支援体制について」の思いを聴くことができる貴重な機会となった。そしてさらに、学長ご自身の教育・研究に関する体験談をご紹介いただき、学長の学生を大切にする思いが参加者に伝わったと思われる。また、川池先生の講演は、多様な不登校学生の類型化と特徴づけがなされていて、それらへの対応の仕方について有意義なアドバイスをいただいた。講演後の質疑やコメント、そして終了後のアンケート結果では、新入生に対しても同様に川池先生の講演を聴ける機会を企画・開催して欲しいという要望が出されるほど有意義な研修会であった。(文責:水産学部 小松 正治)

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