鹿児島大学FD報告書(平成28年度)
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30鹿児島大学FD報告書授業改善に向けての試みや工夫1.今年度から新しく始まった科目での取り組み・意見など ● 新カリキュラムの初年度だけに、想定外の問題点も出てきた。テキストの効果的な活用や評価基準など、FD研修会で反映できるよう整理したい。● 初めての講義でマニュアルをこなすこと、時間内に内容を消化することへの対応が優先された。意識して実行したことは、グループ討論中に、グループを回り、うまく進んでいるか学生に問いかけることであった。● 初めての授業であり、何をすればどのように教育効果が上がるのか、現段階ではわからなかった。少なくともシラバスと教科書に沿った講義を行うことは心がけた。● 複数コマ開設の複数教員担当による授業であるため、シラバスに沿った形で授業を展開するよう心掛けたが、クラスによって学習レベルも多様であるため、学生の質に応じた内容を調整した。● マニュアルに固執せず、出来るだけ実体験に即した事柄を学生に伝えるようにしている。● 同じ内容を複数の教員が行っているが、教員間での授業のばらつきがあるのではないかと感じる。今年度授業を行った教員で、可能な限りでよいので意見交換会を行うことを希望する。そうすることでばらつきが圧縮でき、次年度へ向けてより良い授業ができるのではないかと考える。● 講義の教科書や授業の進め方などが決められていたので、担当者ごとに、もう少し自由度があれば良いと思う。今期、スタートしたばかりの新しい科目だったので、教える我々もどのように取り組めばよいのか戸惑った部分があり、今年度の経験を踏まえて、次年度は改善していきたい。2. 学生の理解を促進させる試み● 前回の講義の内容に関する小テストを毎回実施しており、これにより半年間コンスタントに学習内容を復習し、身につけさせるようにしている。● テキストの内容を分かりやすく説明するために、そしてテキストの内容を補完するために、講義資料を毎回作成した。とくにテキストの記述が全般的に淡泊であるため、講義資料を利用することで内容の充実をはかった。● 学部・学科混在型の導入教育では学生による学力差(=理解力の差)に配慮しながら、できるだけ全員の理解力が高まることが必要だと考える。そのため、スライドを多用しつつ、上位層にはチームとして成果を出すことの重要性を訴求した。● この授業では、英語の授業にしては47 名と人数が多く、きめ細かい指導はしにくい。毎回1回は授業中に発言できるように工夫をした。また、予習・授業・復習と流れができるように、授業の最後に毎回、授業の内容の要約の穴埋め問題を解かせ、復習として、授業で学んだ課をテキスト付属のe-learning を通して復習させ、次の週には単語テストを行った。3. 学生に興味・関心を持たせる工夫● CD・DVDを活用し、リーディングだけでなく、音読やリスニングにも力を注いだ。また今後の生活にも役立つように、教科書には書かれてはいないがその内容に関連した話題提供も心がけた。● なかなか自分から発言する学生はいないので、授業中はこちらから指名してほぼ全員に答えてもらうという形式をとった。● ほとんどの受講者が生物志向の学生なので、物理学に対する興味を抱かせることを重視している。そのため、授業で扱う内容を、科学史上での物理的発見と関連させて話すようにしている。
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