鹿児島大学FD報告書平成31年度
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10鹿児島大学FD報告書令和元年度 FD・SD合同フォーラム1. 概要2.目的 本企画は、多様化が進む学生に対し、参加者がそれぞれの立場を踏まえつつも共通の課題についてともに考える過程を通じて今後の教育及び学生支援に関するアイディアを得ることを目的として企画した。 県内の高等教育機関は他県と比較して極端に多いとはいえないものの、4年制大学のほか、短期大学や高等専門学校もあるなど多岐にわたる。また、国公私立全ての設置形態の高等教育機関を有してもいる。その一方、鹿児島大学のような大規模大学もあれば、極めて小規模な短期大学もあり、それぞれが抱える課題や学生の性質にも大きな違いがある。 その一方、目的意識が乏しかったり、自分自身の関心の所在さえつかめずにいたりする学生が珍しくない状況に対し、効果的な指導・支援の在り方を模索しているという点では共通している。就職活動の直前になって突然相談に来る学生に対してできる支援は限られており、こうした学生の増加や顕在化は教職員にとって大きな問題である。 また、学生のキャリア形成支援に当たっては、教職員間での情報共有を初めとした協働をいかに行うかも大きな課題である。学生が相談に訪れる先は1つではない。鹿児島大学の場合であれば、担任や研究室での指導教員、就職支援センターのキャリア相談などがまず考えられる。しかし、身体や精神的に悩みを抱えた学生であれば保健管理センターに赴く場合もあり得るし、なんでも相談室を利用することもあるだろう。こうした相談履歴はそれぞれには保管されるものの、個人情報に当たるがために共有することも容易ではなく、それが故に適切な学生支援につなげにくい側面もある。1人の学生の学生生活と卒業後も含めたキャリア形成支援に当たっては、教職協働が重要なキーワードであり、それをしやすくするような仕組みづくりも求められる。 今回の企画は、このように異なる文脈を持ちつつも共通の課題を抱える教職員が、互いの考えや経験を語り合うことを通して日々の業務改善に向けた手掛かりを得ることを意図したものである。その際、キャリア教育の専門家による情報提供を受けることでキャリア教育に関する専門的知識や世界あるいは国内の動向について視野を広げ、日常業務をいくらか俯瞰的に見ながら検討できるよう設計した。学生のキャリア形成をいかに支援するか令和元年10月5日(土)13:00~16:10郡元キャンパス 共通教育棟3号館1階311教室58名日  時テーマ参加者場  所

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