鹿児島大学FD報告書平成31年度
9/37

7講師:大山 牧子氏(大阪大学 全学教育推進機構 助教) 講師の大山先生がコーディネーターも務められ、参加者が能動的に活動するワークと関連事項に係る講義を反復する形式が設定され、講師・参加者が協働して積極的にトピックに取り組み、理解を深めつつ進行された。 講師によるワークショップの目的は、“学生の学びを今よりも促進するために、効果的なコースデザインができるようになる。”と明確に示され、さらに到達目標として、・コースデザインの重要性を説明できる、・到達目標を適切に記述できる、・計画を適切に説明できる、・適切な評価方法を選択できる、・効果的な学習を促すスケジュールをデザインできるが掲げられ開始されれた。参加者は講義とワークへの自らの取り組みを介し、コースデザインやそれを反映させるシラバスの役割りについての理解を深め、実際に各自の準備したシラバスを自己・グループ評価しながら、よりよいシラバスを作成するポイント、さらには講義終了後に行うリフレクション(省察)について学習した。 また、参加者には講師がまとめた後述の教育技法に関わる技術用語解説集が参考資料として配布された。目的やシチュエーションに応じ多様な教育技法が取られるが、それぞれの技法の名称を知ることや、それぞれのメリット/デメリットなどを改めて認識するのに有益な資料である。(掲載教育技法の大分類名称:知識・理解力開発に有効な教育技法、思考・判断力開発に有効な教育技法、表現力開発に有効な教育技法、問題解決力開発に有効な教育技法、技能・態度開発に有効な教育技法、振り返りを促す教育技法)4.ワークショップの概要 本報告書筆者も受講者として参加した。講師は大学教員を対象とした授業改善や教育の高度化支援に多くの経験を持つ方で、受講者が知るべき大学教育の質保証に対する評価法の変化、さらにその変化の意味や意義等について分かりやすく情報提供された。また、受講者の専門性が幅広いことにも留意しつつワークを進行され、特に、学生目線に立ったシラバス作成のコツについて技術的な視点でも多くのヒントを提供され、参加者は自らのシラバスを見返すポイントを十分に理解できたと思われた。若手教員だけでなくそれ以外の参加教員にとっても非常に分かりやすく、有意義なワークショップであったと感じられる優れた企画であった。(文責:FD研修会・講習会WG 安樂和彦)5.あとがきワークショップの様子.終始明るく積極的な雰囲気の下進められた.(左)講師の大山先生、(中)講義の様子、(右)ワークに取り組む参加者の様子.

元のページ  ../index.html#9

このブックを見る