鹿児島大学FD報告書令和3年度
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11 学生の立場として、鹿児島大学法文学部2年の仲塚さん、鹿児島大学工学部1年の山中さんより情報提供が行われた。 仲塚さんは、大学の入試・高校の卒業式の時期などの時期に感染が拡大し、先行きが不透明な状況での入学・大学生活となった。1年次に取り組みについては、ほとんど遠隔授業で実施され、授業はもちろんのこと履修登録などの事務的な手続きについて相談できる仲間がいない中での不安についての話があった。一方で、自宅近くでアルバイトを開始したり、長期休みでボランティアに参加したりするなど、感染状況に応じて積極的に活動したことが報告された。 また、2年次は少しずつ対面授業が戻ってきたことで大学に来る機会も増え、サークルへの参加などにより友人ができたことが大きな糧になっているとのことであった。コロナ禍でも精力的に活動してきた様子が伝わってきた。最後に、これからも対面でのフィールドワークやインターンなどに積極的に参加したいという展望が語られた。 山中さんは、高校3年次から本格的な感染拡大の影響を受け、コロナ禍での受験だけでなく、共通テスト1年目という大きな変化の中での活動であった。一言で言うと「困惑」という言葉にあったように、1人で勉強してきたことや、部活や学校行事の中止・縮小など、先が不透明な中での進学となった。入学後は、前年度よりは対面授業が増えていたものの、仲塚さん同様に友人が作りにくいことの悩みなどが報告された。建築学科所属ということもあり、終息後は世界の建築物を見に行きたいという思いが語られた。 両名に共通するキーワードとして「友人や仲間の存在」が挙げられる。徐々に対面授業が増えているものの、サークル活動が十分に行えないなど未だに制約は多い。大学での友人関係は、学び合う仲間でもあり、卒業後も支えあうような仲間でもある。学習の支援は当然必要であるが、学生間の交流の機会や先輩・後輩の繋がりを担保することなどが、今後重要になると考えられる。話題提供②:学生の立場から

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