令和5年度 鹿児島大学 FD報告書
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21 第29号は、共通教育センター社会人基礎力演習教員チーム(大前慶和教授、藤村一郎准教授)に執筆いただいた。 「社会人基礎力演習」は、本学が学部横断型の教育プログラムとして運用している「地域人材育成プラットフォーム」に含まれる3つのプログラムのうち、特に地元就業促進を目的とした「かごしまキャリア教育プログラム」基礎■のコア科目である。そうしたカリキュラム上の位置付けを踏まえ、学生同士のコラボレーション能力向上を強く意図して運営されている。 コラボレーションを促すための具体的な方策として特に意識されているのは、学びの全体像を示したうえで学生が実際に取り組む学習活動を小さなステップに分けて指示している点である。現在、多くの授業でグループワークが導入されているが、指示が抽象的だったりいきなり高度な議論を求められたりしても、学生はなかなか対応できない。そのため、グループでのディスカッションを行うに当たっては事前に各自で思考し書き出す時間を設ける、自己紹介もいきなりさせるのではなく準備ステップを与えるなどの工夫がされている。こうした工夫は、当該授業に限らず、学生同士のピア活動全般に共通して適用可能であり、そうした活動をより意味あるものにするために重要な取り組みといえる。(文責:伊藤 奈賀子)FDガイド第29号(表)FDガイド第29号(裏)3.第29号「ベストティ―チャーに聴く授業の工夫⑩」

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