令和6年度 鹿児島大学FD報告書
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14鹿児島大学FD報告書 本年度は、FDガイドを3号発刊した。第30号は学生アンケートの結果を紹介する形とした。第31号と第32号については、昨年度に引き続き、前年度の鹿児島大学ベストティーチャー賞最優秀賞受賞者である3名の教員に執筆を依頼した。 第30号は、2023年後期に実施した「授業・学生生活に関するアンケート」において、これまで取り組んだレポートで特に大変だったものに関する回答結果を、先生方にフィードバックする内容となっている。また、レポートを巡っては、生成AI対応が大学教育の大きな課題となっており、その点についても、取り上げている。 学生が「大変だった」と感じた背景には、教員の課題提示の曖昧さや学生の状況に対する配慮の不十分さに原因がある場合も見られた。何をどのように書けばよいかを学生が理解できるように教員が示せていないとすれば、学生は十分な学びを得られず、徒労感が残るだけになりかねない。また、学期末のレポートの場合、学生は受講する複数の科目の課題に同時並行的に取り組むことになるため、締め切りが迫ってから字数の多いレポートを課されると十分な時間をかけられなくなる。その場合、提出レポートの質が下がるだけでなく、学生を不正行為に走らせる動機を生み出しかねない。学生の「大変だった」という声を甘えだと切って捨てるのではなく、教員として改善すべきポイントがないか、今一度振り返ることが肝要である。FDガイド第30号(表)FDガイド第30号(裏)鹿大版FDガイド第30号・第31号・第31号の発刊にあたって1.概要2.第30号「レポート課題の改善」

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