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第139回 国際島嶼教育研究センター研究会開催について

[13.05.09]

 

 国際島嶼教育研究センター研究会を下記のとおり開催いたします。

 皆様方多数のご参加をよろしくお願いいたします。

                  

                                                   記

 

 【日 時】  5月27日(月)  午後4時30分~

 【会 場】  鹿児島大学 国際島嶼教育研究センター会議室(総合教育研究棟5階)

 【参加費】 無料

 【講 師】   李 允先(国際島嶼教育研究センター外国人客員教授)

 【演 題】 韓国における「南道(ナムド)」の文化的特徴

 【要 旨】 

       「南道(ナムド)」(地理的には「全羅南道」を指すが、「ナムド」はより広い範囲を覆う文化的概念である)とは韓半島の南西地域である。この南西地域はその地形から「北東アジア地中海」と呼ばれている。韓国の南海には3千を越える島があり、そこにはさまざまな文化様式がある。

  最初に話したいのは、干潟と島嶼についてであるが、塩田も多くある。

  次に指摘したいのは、食文化である。塩分を含む海産食品は南アジア、中国南部、日本、韓国に広がっている。南道の人々はキムチのような唐辛子が入った料理を好むが、同じ韓国でも北部の人々は唐辛子料理は好まない。このことは料理にも南北で異なる様式があることを示している。

      

  第三に指摘すべきは、巫女(ムダン)の祭祀 と舞踊である。巫女には2つのスタイルがあり、それは漢江(ハンガン)により南北に分けられる。北部の舞踊スタイルは跳躍を伴い、ひと つの祭祀のために20もの色とりどりの衣装を使う。 南部の巫女は衣装 はひとつか2つしか使用せず、しかも白一色である。彼女の仕事は、ただ歌い、音楽を奏で、踊ることだけである。第四の論点は、歌と音楽である。私見によれば、この点で南道は沖縄や奄美大島の巫女と共通性があるように思える。最後は葬儀と埋葬である。ここでは南道の2つの異なる埋葬様式について述べる。今日では文化様式はさまざまに混淆している 。個人的に関心があるのは、韓国南部と南日本の文化的関連性についてであるが、それは明らかに南太平洋の海洋および島嶼文化に由来するものだろう。

     

 

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