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トップ KADAI生のリアルライフ 【リアルトーク】現役高校生の疑問に鹿大生がお答えします!

2025.08.26

【リアルトーク】現役高校生の疑問に鹿大生がお答えします!

「今の勉強スタイルで本当にいいのだろうか。」

「大学生活は理想通りなのだろうか。」

大学受験生と話をしていると、そんな漠然とした将来への不安が聞こえてくる。希望する大学への理想と現実の溝を埋めていくことは、受験生にとって重要な課題の一つとも言える。そこで、今回は悩める鹿児島大学志望の受験生を招待し、2人の学生とともにその悩みを解決していく。

Profile(敬称略)

矢野綺織
やの・きおり|鹿児島県出身。鹿児島修学館高等学校3年生。鹿児島大学法文学部を志望し、人文学科心理学コースと法経社会学科地域社会・経済コースへの進学を希望している。課外活動では調理部に所属し、探究活動では公民館における現状や課題を調査する。

平地里帆
ひらち・りほ|鹿児島県出身。法文学部人文学科地域社会学科地域社会・経済コース1年。2024年度に鹿児島県立川内高等学校を卒業後、鹿児島大学に学校推薦型入試を利用し入学した。

田中くるみ
たなか・くるみ|長崎県出身。法文学部人文学科心理学コース2年。2023年度に長崎県立佐世保西高等学校を卒業後、鹿児島大学に学校推薦型入試を利用し入学した。


──先輩方は推薦入試に向けてどのような準備をしていましたか?

平地 私が受験した試験は、12月に小論文の個別試験を受けた後に、1月に共通テストを受験する流れでした。そのため、共通テストの受験勉強をしながら、個別試験への対策も進めていました。具体的に小論文の試験では学部の内容に合わせた話題が出るので、“経済”や“地域社会”に関する問題が出題されるのが通例です。対策としては、日頃からニュースを見るようにし、意識的に興味のある話題については掘り下げて調べるようにしていました。

矢野 個別試験への対策といい、共通テストへの受験勉強といい、なかなかのハードスケジュールだと思いますが、平地さんは個別試験への対策をいつ頃から始めていましたか?

平地 推薦のお話をいただいたのが高校3年生の1学期終わりで、9⽉頃から担当の先⽣と話し合いながら、対策を始めました。週に1回のペースで話題をどんどん変えて添削をしてもらうという感じで、最後の月は毎日小論文を書く日々でした。だけど、他の受験生の話を聞いていると、対策を始めるタイミングがちょっと遅かったようで…もし矢野さんが今、推薦の受験を考えているならできるだけ早く取り掛かって、先⽣に相談した方が後々楽だと思います。

※令和7年度入学者選抜から学校推薦型選抜IIの個別学力検査は12月に実施となりましたので、同選抜を目指している方は平地さんと同様に共通テストの対策と並行する流れとなります。受験勉強の対策は高校にもよるため、学校の先生と相談しながら計画を立ててください。

矢野 それでいうと、田中さんが受験された心理学コースの個別試験はどうでしたか?

田中 私が推薦の話をもらったのが共通テスト終わってからだったので、1⽉に共通テストの結果を受けて、1か⽉ぐらいで集中的にディスカッションの練習をしました。その中で、練習は⼩論⽂の2次試験対策をしている友⼈たちに付き合ってもらいながら進めました。

矢野 最初、ディスカッションの試験を受けることへの抵抗感などはあったりしませんでしたか?

田中 そうだね。推薦の話をもらって、条件を聞いた時、「えー。ディスカッションで上手く話せるかな。」とすごく不安でした。実際、練習の時も、私がディスカッションの試験を受けるのに、⼩論⽂対策をしている友人達の⽅が喋っていて、落ち込むことも多かったです(笑)。そんな中でも、回数を重ねるうちに、自信を持って話せる話題が増えていったような気がします。


──苦手科目との向き合い方はどのようにしていましたか?

田中 私は数学がすごく苦⼿だったんですけど、もうとにかく先⽣に分からないところをひたすら聞いてました!⼈に聞くのが⼀番早いと思い、解いて分からなかった問題があればすぐ、先⽣に聞きに⾏く毎日でした(笑)。

平地 私も数学が苦⼿だったんですけど、先⽣自体はすごく好きで、その先⽣にいつもまとわりつくように質問をしていました。あと、私は⽇本史も苦⼿だったので、まずは日本史の流れを掴もうと図書館で歴史漫画の本を一通り、ざっと読んでいました。あの時間は勉強で机に突っ伏していた私にとって、勉強へのモチベーションを上げる良い機会でした。

矢野 ちなみに私は漢⽂に苦手意識を持っているのですが、先輩方はどうでしたか?

田中 漢文については、当時の国語の先⽣がすごいスパルタで…毎授業で漢文だと句形のクイズが出されていたんですよね。そのクイズが私にとって、とてもプレッシャーで…そのおかげもあって漢文は自然と得意科目になっていました(笑)。

平地 私の先生もそうでした(笑)。だけど、私も漢文の句形はうろ覚えな点が多かったので、ドライヤーしながら⾳読するなどして、覚えるようにしていました。やっぱり、声に出して喋ると意外と⼊ってくるので、覚えられないものは声に出して暗記していました。ちなみに、矢野さんはどんなところに苦⼿意識を持っているんですか?

矢野 漢⽂は問題を読んだときに、場面の雰囲気が想像しづらかったり、登場⼈物の名前が訳されて誰が誰だか分からなかったり、解けないことが多いんです。

田中 私は漢文を読む時に、⼈物っぽいところに丸で囲って、動詞に三⾓をして、反語に括弧をするみたいな読み⽅をずっとやっていました。その読み方をしてから、かなり読みやすくなった気がします。矢野さんにとっても、読みやすいマイルールを⾒つけていけば得意科目になると思いますよ。

平地 私は共通テストで、本文を読む前に問題文を読んで、「⼤体こういう⼈が出てきて、こういう流れの話なんだ。」というのを予測していました。それまでの模試ではしたことがない解き方だったのですが、意外とすらすらと解けたので一度試してみることをおすすめします!


──平地さんはまだ、必修の科目しか受けていないと思いますが、これからどんな授業を受けてみたいですか?

平地 やはり今は、必修科目ばかりで興味の向く科目を取れていないので、後期は地域社会に関わる専門科目をバシバシ取っていきたいですね。でもそれには、1年前期で良い成績を修めて、地域社会コースに振り分けられる必要があるんです。もうすでに、1年前期の授業は終わってしまったので、どうしようもないですが今からドキドキしています。

矢野 そもそもなんですが、なぜ地域社会コースを選ぼうと思ったんですか?

平地 私は高校時代に、部活で書道部に所属したり、⽣徒会に入ったりと、課外活動を通して地域の⽅々と関わることが多かったんですよね。その中で地域の温かいコミュニティを残していきたいなっていう気付きがきっかけでした。そこからは、一本道でここまでやってきた感じです(笑)。


──田中さんは専門科目も少しずつ取られていると思いますが、高校と大学との学びにはどのような違いがあると思いますか?

田中 ⼤学の学びにおける重要な点って、目の前にある情報をどう落とし込めるか、自らの知識としてどう使っていけるかという点だと思います。授業をちゃんと⾝につけようとしている学生は本当に学びになっていくし、逆にただただ聞いているだけだと、あっという間に⼤学⽣活は終わってしまう気がします。

矢野 心理学といっても幅広い分野の授業を取られていますよね。それには何か理由があるのですか?

田中 公認⼼理師の資格を取るためです。まだ、資格を取るとは決めていませんが、今は⾃分がこれから、どういう選択をするか分からないので、その選択肢を増やすためにも授業を取っています。

矢野 ちなみに、今期受けた授業の中でどれが楽しかったですか?

田中 今期だと「産業組織⼼理学」が面白かったです。⾃分の⾝の周りのことについて学ぶことが多く、結構興味深いトピックばかりでした。例えば、スーパーマーケットにおける商品の陳列の仕⽅で消費者の⼼理を動かすような研究が事例として挙げられていました。


──鹿児島大学のお気に入りスポットはどこですか?

平地 私のお気に⼊りスポットは、稲盛記念館のテラス席かな。そこの席はいつも静かな雰囲気で、⼀⼈で過ごすにはもってこいの⽳場スポットです。空きコマの間はいつも、そこでゆっくり過ごしています。

田中 私はよく、学習交流プラザ(学プラ)っていうところで自習することが多くて…まず、近くの売店でいつものお菓⼦を買ってから、学プラで課題をするのがいつものルーティンです!

平地 それでいうと、私は食堂の⼤学芋がめちゃめちゃ美味しくて…食堂でご飯を食べる時は絶対、あそこの大学芋を食べています(笑)。おすすめです!


──2人の入っているサークルを教えてください!

田中 私は「HUSH×HUSH」っていう、アイドルのダンスをカバーするサークルに⼊ってます。大学祭で踊ったり、天⽂館にあるセンテラスの広場で踊ったり、あとは鹿児島のサッカーチーム、ユナイテッドFCの試合オープニングで踊ったりしています。

ダンスは⼩学⽣の時に、ちょっとやっていただけだったので⼊る前はめちゃくちゃドキドキでした。でも偶然、私と同じ授業をとっていたK-POP好きの友人から、「HUSH×HUSH、興味ない?」と誘われ、友人と見学することができて、運が良かったなと思っています。

実際に、大学祭のステージで踊っているとステージの盛り上がり⽅が尋常じゃないので、ぜひ見に来てください!

矢野 日程が11⽉なので、受験勉強も過渡期に入っていると思いますが、ちょこっと覗いてみようと思います!

平地 私はサークルっていうものには入ってなくて…その代わりに「KADAI INFO」っていう学生団体に所属しています。私自身、⽂章を書くことが好きで、地域社会への興味があるので、これから地元・鹿児島のことをより多くの人に知ってもらいたいなと思ってるところです。

実際のところ、そのKADAI INFOの活動が楽しくて⼤学に来ているところもあるんですよね。先輩⽅がすごく温かくて、優しくてもう⼤好きで…

矢野さんももし、鹿児島大学に入学することになった際は、色んなサークルを覗いてみたらいいと思いますよ。絶対、矢野さんに合ったコミュニティがあるはずです!


──進路に迷う受験生へ伝えたいこと

平地 勉強以外で本気になった経験も、必ずどこかであなたの武器になります。自分のやってきたことを信じて、最後まで走り切ってください!

田中 進路にはたくさんの選択肢があるからこそ、迷うのは当然だと思います。焦らず自分の気持ちと向き合いながら、しっかりと情報を集めて、納得のいく選択をしてください。応援しています!

Written by

ねじめん

design by

じゅり
デザイン部|鹿児島生まれ|たべることがすきです