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吉田浩己会長の新年挨拶 「年頭にあたって」(2023.1.7)

                 年頭にあたって

                               樟寿会 会長 吉田 浩己

 新年明けましておめでとうございます。
 今年の元旦は、晴天に恵まれ、穏やかな一日でした。皆様方には、ご家族とともに、年の
始めを清々しく、心新たに迎えられたことと思います

 昨年は、新型コロナウイルスの感染防止のため、一昨年と同様に、懇親会を中止し、総会
と会員の種村完司先生による「葉隠れの実相―この書の魅力と限界―を語る」と題しての特
別講演を、佐野輝鹿児島大学学長に「鹿児島大学の現状と展望」についてのご報告を、対面
とオンラインのハイブリット方式で執り行い、県内外の多くの会員の皆様にご参加いただ
き、盛会に開催いたすことができました。皆様のご協力に心より感謝いたしております。あ
りがとうございました。

今年も樟寿会としては、新型コロナウイルス感染症禍の下で、「進取の気風」溢れる総合
大学を目指し、教育・研究・社会貢献を展開している鹿児島大学を有形無形に支援するとと
もに、 本会の目的であります会員の親睦に関しても、親交が一層深まり、さらに活発な情
報交換ができるよう、色々と趣向をこらしていきたいと考えておりますので、会員の皆様の
一層のご協力を賜り、様々な取り組みに挑戦して参りたいと願っております。

 今、ウクライナでは、「武力の行使」により女性、子供、老人などの多くの一般市民が犠
牲になり、「戦争」が言語に絶する悲劇をもたらしています。

 77年前、未曾有の悲劇をもたらした戦争を二度と起こさないために、各国の代表がロン
ドンに集まり、真剣に検討され、合意された平和の理念を1945年11月にユネスコ憲章と
してまとめ、1946年11月には、各国の批准により、ユネスコが誕生いたしました。

 ユネスコ憲章では、戦争の原因を
「相互に風習と生活を知らないことが、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と
不信を起こした共通の原因であり、この疑惑と不信のために、諸人民の不一致があまりにも
しばしば戦争になった。」と分析しています。

 このことを踏まえて、
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に『平和のとりで』を築かな
ければならない」と宣言しています。
 また
 「政府の政治的および経済的取極めのみに基づく平和は、世界の諸人民の、一致した、し
かも永続する誠実な支持を確保できる平和ではない。よって平和は、失われないためには、
人類の知的および精神的連帯の上に築かれなければならない」と述べています。

 ユネスコが誕生して、77年が経ちましたが、「21世紀は、戦争の20世紀から平和の世紀
へ」とする多くの人々の願いもむなしく、今世紀に入った後も、数多くの戦争・紛争がおこ
り、この間、暴力と憎しみの連鎖は深刻になっています。

 昨年には、2月24日、ロシアのプーチン大統領は先の大戦の教訓、ユネスコの平和の理
念をないがしろにして、ウクライナへの侵略を開始し、ウクライナに言語を絶する悲劇をも
たらし、痛恨の歴史を繰り返しています。

 2015年に国連サミットで採択され、2016年から2030年の15年間で達成されるために
掲げられた17のSDGsは、一見、貧困や飢餓、健康や教育、安全な水など開発途上国に対
する支援にみえますが、実際には、子供の貧困、エネルギー、働きがい、経済成長、気候変
動など、先進国である日本も密接に関係する目標でもあり、全世界的な人類平和のための包
括的目標であります。

 SDGsの実現には平和な社会が不可欠でありますので、令和5年は、戦争を知らない若者
が、先の大戦の教訓をしっかり学び、平和な社会の実現も追及しつつ、SDGs活動を展開し
て新しい社会の創造に挑戦する年になればと祈念しています。

 皆さまのご健康とご多幸とともに、この令和5年が実りある年になりますよう心より祈
念し、新年のご挨拶とさせていただきます。


2023 hinode.JPG

(撮影者:吉田浩己会長)

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