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専任教員ブログ

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男女共同参画セミナーに参加しました

 

 伊藤です。

 

 男女共同参画セミナーが昨日本学にて開催され、これに参加させていただきました。コロナ禍で思うようにできないことも多々ありますが、こうしたセミナーがwebで開催されると、対面のときより参加のハードルが下がる気がします。実際の開催時間は同じなのですが、研究室にいるまま参加できるという気楽さが故でしょうか。

 

 そんなところから今日は、女性の大学教員について考えました。

 

 私は立場上、全学委員会に参加する機会が非常に多くあります。各学部及び各研究科から1名ずつ委員が参加するような、比較的大規模な会議です。

 会議によって多少の違いはありますが、全学委員会の場合、学部・研究科代表として出席される委員には教授が多いです。名簿を見ると、私だけが准教授ということも少なくありません。

 そして、女性教員が私だけという場面も少なくありません。陪席職員には女性が何人もいるものの、これまだ職位が高いのは男性という、教員と同じ傾向も見られます。何となく複雑な気分になるところです。

 本学でも女性教員は確実に増えています。それでも、職階ごとに見てみると、女性が占める割合が特に低いのが教授です。全学委員会の場で女性が自分1人という場面にたびたび遭遇するのはそうした現状を反映しているのだと改めて感じます。

 

 実際に担う職務の内容が性によって向き不向きがあるとは思いません。現在は、まだまだ高い職階に女性が少ないがためにこうなっているだけなのかもしれません。だとすれば、状況は時間の経過とともに少しずつしか変わらないのでしょう。しかし、待ってさえすれば必ず変わるというものでもありません。昨日の講演の中でも言及がありましたが、人事を行う側が全て旧来からの価値観を持ったメンバーで構成されている場合、無意識のバイアスによって異なる属性のメンバーが不利に置かれることが十分あり得るためです。

 委員会業務を好んでやりたいと思う教員はあまり多くないでしょう。ただ、これは委員会業務に限った話ではなく、組織内での重要な業務をより高い立場で誰が担うべきか、ということです。「指導的立場」のメンバーをどうするかということともいえるでしょうか。

 

 大学は教育機関ですから、そこで働く私たちは全て学生にとってのロールモデルでもあります。「指導的立場」にあるのが男性に偏っているというのは、その意味でも決して望ましいものではないのではないでしょうか。学生の性はそのように偏ってはいないからです。

 性に限らず、誰もが働きやすい状況になると同時に、大学で学ぶ学生たちにより多様なロールモデルが提供できる大学になることを願っています。

 

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