鹿児島大学 鹿児島大学高等教育研究開発センター

専任教員ブログ

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新型コロナウィルスワクチン職域接種開始

伊藤です。
 
 標記の件について、先週末、学長から発表がありました。いずれ来るかな、と思ってはいたので、さほど驚きはありません。
 
 ただ、この大学や企業での職域接種については、複雑というか何というか、という微妙な思いがあります。企業のことはあまりわからないので、とりあえず大学の話だけに限定します。
 
 大学での職域接種の話が出てきたとき、真っ先に思ったのは、「県内だと鹿大は可能だけど、他大学はどうなんだろう」ということでした。その理由はというと、ひとえに学部構成の問題です。
ワクチン接種が全国的に開始された当初もよく話題になりましたが、ワクチンそのものの調達とは別に、打ち手の確保が必要です。ワクチンさえ準備できれば良いというわけにはいきません。では、打ち手はどう確保すればよいか。打ち手となる可能性があるのは医師、看護師、現在では歯科医師もそれに加わっています。
 
結局のところ、実施可能性は、少なくとも現段階では、医療系学部の有無で決まる状況にあります。鹿大には医学部も歯学部も附属病院もあります。そんな大学は県内唯一であり、他には鹿児島純心女子大学に看護学科があるのみです。鹿大には打ち手となれる人員が多数いらっしゃるわけですが、他大学はそうではありません。鹿大の職員として籍を置く人間としてはその幸運に感謝すべきかもしれませんが、それでも何となく複雑な気分になるのです。たまたま籍を置く組織の状況によってワクチン接種が早く可能になったり遅くなったりするわけですからね。正解がある話ではないので、なおさら複雑としか言いようのない気分を味わっています。
 
 なお、個人的には、獣医師に接種をお願いものかとふと思うことがあります。毛むくじゃらの動物に適切に注射ができる獣医師であれば、皮膚や血管が見えている人間に打つ方がよっぽどたやすいのではと素人は思うのです。もちろん、法的に認められていないことは承知の上での妄想です。
 

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