専任教員ブログ
鹿児島県高等学校長と鹿児島大学との教育懇話会に参加しました
伊藤です。
在職14年目にして、表題の教育懇話会に参加させていただきました。ありがとうございました。
私は学部を主担当としていませんし、入試にもほぼかかわっていないので、高校とのかかわりは薄いです。授業として担当している大半は共通教育ということで、主な対象は1年生です。そのため、高校までの学びと大学の学びとの違いを意識して説明することは多々ありますが、それくらいしかないともいえます。そのため、今回は非常に貴重な機会となりました。高校と大学とがこのようなコミュニケーションの場を設けていること、そこに参加できたことは何かしら今後の業務につながる気がしています。
そんな場に参加して何を感じたかというと、話し合いの内容より何より女性の少なさです。「自分はつくづく少数派だな」と感じました。高校側は当然ながら校長先生が参加されているわけですが、小学校や中学校と比べると高校の校長は男性比率が高いことが知られています。また、大学側はというと、学部からは主に学部長と入試委員が、それ以外に入試関連業務等に携わる教職員が参加していましたが、 女性比率については高校側とさして変わらないように感じました。
鹿児島大学に着任すると決まった際に、「男尊女卑の土地だけど大丈夫?」と心配してくれる人もいましたが、幸いにして私自身は性を理由としてしんどい思い、いやな思いをしたと感じたことはありません。それでも、女性が圧倒的少数派という場を多々経験してくると、「これでいいのか?」という疑問は感じざるを得ません。私がしんどいかどうかは問題ではなく、あまりにもバランスの悪い場の意思決定に問題は生じないのか?と思うためです。
大学の問題としては、女性教授増や女性管理職増が求められ、そこに向けた様々な取り組みが行われてはいますが、いずれにしても急に状況を変えられるようなものではありません。相対的に少数派である状況を変えるには数十年がかりの話かもしれませんし、数十年かけても達成できない話かもしれないとも思います。それでも、現在のような圧倒的少数派の状況はさすがに違和感を覚えます。状況を一変させるとは言わないまでも、もう少しインパクトのある方策はないものか、改めて考える機会になりました。