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専任教員ブログ

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地方国立大学の話題

 伊藤です。

 地方国立大学が全国ニュースで取り上げられることは少ないです。そもそも、大学が取り上げられることが限られ、その中で国立大学に限ればまたさらに少なくなり、さらには地方国立大学と括られると、年に何回あるんだろうという状況になります。先日発表のあったノーベル賞にしても、出てきたのは京都大学と大阪大学でした。

 そんな中、地方国立大学の名を目にする機会がここ数日続きました。しかし、いずれも不幸な話題といわざるを得ません。

 ひとつは、徳島大学において、停電中も試薬を冷却するために研究室に置かれたドライアイスによって、研究生が亡くなったという極めて不幸な事故がありました。心よりご冥福をお祈りします。
 なぜそんな重要な情報が周知されなかったのかと思わずにはいられませんが、大学というところに長らくいると、情報共有の難しさを感じることも多々あります。それでも、生命にかかわる内容が伝わらなくても良いということはあり得ず、しつこいと思われても伝えなければならない情報です。
 なぜこのような事故に至ってしまったのか。徳島大学の中できちんと検証されることを願いますし、本学など他大学においても他山の石とすべきだと感じました。

 もうひとつは、岩手大学でのクマ出没です。北海道や東北、関東にいたるまで、現在クマによる被害のニュースが後を絶ちません。そうした状況を考えれば、大学も他人事でないのは当然といえば当然です。しかし、実際に現れたとなると、一体大学はその状況にどう対処すればよいのでしょうか。
 1頭確認されたということは、仮にその1頭が駆除されたとしても、今後もクマが現れる可能性が高いことを意味します。だとすれば、今後岩手大学では、学生は、どのように大学生活を送れば良いのか、クマが現れる可能性を考慮しながら生活する以外にありません。
 これまで、大学とクマとの接点は、クマに関する専門性を持つ教員が、全国的に起きているクマ出没被害にコメントするといったことに限られていました。今後は、北日本や東日本では大学に必須の活動あるいは検討事項としてクマ対策が位置づくことになるのでしょうか。小樽商科大学でもクマ出没が疑われているようですし、今後他大学でもそうした情報が出てくるかもしれません。

 2つは全く別の話ですが、大学が大学として行うべき安全管理について考えさせられました。九州にはクマはいないことになっていますが、様々な動物との遭遇はあるわけで、野生動物出没と安全管理との関係については、本学でも考える必要があるように思っています。

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