専任教員ブログ
鹿児島県立短期大学に行ってきました
伊藤です。
標記の件について、先週末お邪魔し、お話させていただきました。飯干学長には大変お世話になりました。貴重な機会をつくっていただき、心より感謝申し上げます。
さて、鹿児島県立短期大学、通称「県短」にお邪魔するのは3度目です。その都度異なるテーマでお話させていただいており、今回は「アクティブ・ラーニング」でした。魅力ある県立短期大学づくり検討委員会が昨年示した提言書において、教育改善の一環としてのアクティブ・ラーニングの積極的導入に言及がなされていたことを受けてのものです。
アクティブ・ラーニングという言葉をよく耳にしたのは、コロナ禍以前で、教育委員会からの依頼で小中学校の先生方対象の教員研修会にお邪魔していたのは10年以上前の話です。大学でアクティブ・ラーニングが話題になっていたのはそれ以前からですから、アクティブ・ラーニングの本質的な重要性は変わらないとしても、今あえてアクティブ・ラーニングを掲げるというのはちょっと不思議な気もしました。
それでも、現在の大学教育でアクティブ・ラーニングが一般的なものとして定着しているかというと、決してそうではないでしょう。今それをお題目とすることには今さら感が漂う気がするものの、現実には「今さら?」といえるほど当たり前に実践されてもいないよね、というのが実情のように思います。
一方的に教員が話しているのを聴いているだけという授業が今どれくらいあるのかわかりませんが、それは授業としてどこまで必要なのでしょうか。少なくとも、一方的な知識伝達だけを行うのであれば、教室に来させて一斉に話を聴かせる必要はないと思います。むしろオンデマンド教材を何度でも視聴できるようにさせた方が効果的ではないでしょうか。その上で教室に来させ、自分のことばで説明を求めたり、ディスカッションをさせたりといった反転授業であれば、おそらく学生は自らの頭で考えながら知識を定着させたり、つなぎ合わせたりしていくことでしょう。オンデマンド教材作成に対するハードルがコロナ禍で下がったことを活かす余地はあるはずです。
ただし、そうした授業のやり方を、教員だけでなく、必ずしも学生も求めてはいないというのも現実です。必要なのは教員だけでなく学生も含めた意識改革なのかもしれません。今もなお、「やる人はやってる」でしかない新たな授業運営方法をいかに当たり前にしていくかは、今なお大きな課題です。
しかし、意識改革ほど難しいことはありません。教育改善に熱心で実際の授業も非常にクオリティが高い教員ほど積極的にFD企画に参加してくれて、問題のある教員ほど参加してくれないというのは、FDあるあるなのではないでしょうか。研修会やワークショップをどれだけ企画・実施しても、結局二極化が進むだけで底上げにはなかなかならないというのが忸怩たるところです。難しい。
こうした機会があるといろいろ考えさせられます。今回は特に自分の業務のど真ん中でもあるので、来年度の学内業務に、ここで考えた諸々を活かせるといいと思います。

