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平成24年度後期「授業改善メモ」のまとめ

平成24年度後期 「授業改善メモ」のまとめ 
 
 高等教育研究開発部会では、共通教育科目等で開講される授業で 受講者による「授業アンケート」を実施し、その結果を各担当教員にフィードバックしています。そして、「授業アンケート」の結果等に基づいて、各担当教員 から「授業改善メモ」が提出されていますが、この授業改善メモには教育改善のための有益なコメントや要望等が多数含まれていますので、ご提出いただいた 「授業改善メモ」の内容を取りまとめて公開することにしました。
 以下に、平成24年度後期に開講された授業の「授業改善メモ」のまとめを、ご紹介いたします。
 
【授業改善に向けての試みや工夫】(文責:小松正治 水産学部) 
 
 いずれの科目群においても、以下に示すように、受講生の自主的な学習を促すための工夫や受講生の関心を引き出せるような資料の工夫を施すなどの取り組みが数多くなされています。受講生の理解度の確認あるいは向上と受講生の意見の拾い上げを目的として、Moodle、ミニッツペーパー、小テスト、小レポートなどを活用している例があります。また、レポート課題等に対する受講生への迅速なフィードバックが行われている例もあります。学生に発言・発表の機会を設けたり、ペアワーク・グループワークやピア学習活動を行うなどの学生参加型授業を志向することにより、一方的な講義調の授業にしないように工夫している例も多くみられました。
 受講生とのコミュニケーションを重視した講義をされている例が多くみられます。これは多人数の受講生を対象とする科目では難しいかもしれませんが、学生の習熟度の把握ばかりでなく、身体的・精神的状態の把握にも役立っていると思われ、大学生活・私生活におけるトラブルの発生にも予防効果があると思われます。また、基礎教育科目は、学部の専門科目への橋渡しの役割があることを考えると、教育目標設定について学部関係者と授業担当者とのすり合わせも必要であると同時に、共通教育科目担当の学部教員と担当していない学部教員の間の共通教育に対する温度差を埋める工夫が必要であると思われます。
 
授業改善に向けての試みや工夫の実施例 
 
[学生参加型授業]:ペアワーク、グループワーク、ピア学習活動、指名による発表、実践評価
 
[学生の関心を引き出すような資料の工夫]:学生の生活に即したトピックの活用、映像・画像資料(DVD、写真)・実験の実演など視覚教材の活用、新聞記事などの活用、講義内容と実社会の実情との関連性の明示、資格試験に基づいた資料の活用
 
[自主的学習の啓発]:ミニッツペーパー、小テスト、小レポート、Moodleやデジタルファイルなどを用いた自宅での学習の促進、グループ学習、学生が興味を示す実社会の実例による課題提案・解決型授業
 
[受講生へのフィードバック]:小テスト、小レポートの改善コメント付き返却、受講生の理解度あるいは習熟度の把握とそれに応じた授業設計
 
[Moodleの活用]:受講生へのフィードバック、学習資料のアップロード
 
【授業改善に関連した意見・要望等】(文責:枚田邦宏 農学部) 
 授業改善への意向や要望は、多様であるので4つの項目で意見をとりまとめた。第1は授業改善全般についてであり、この項目への対応は、共通教育の組織全体で対応すべきものである。第2は改善のために行ってきた授業アンケートおよび改善活動についてであり、活動を継続することに対する意見である。第3は授業の組み方に対する意見、第4は備品等の整備についてである。どの項目も改善に参考になる意見であり、取りまとめ担当者として各項目についてとりまとめの意見を付した。
 
授業改善全般について 
1)授業全体から授業に参加している個別学生を念頭においた改善意見
 
・身につけたイノベーション力を、学生たちが今後どのように活かして行くのか、調査できればと思っています。学ぶ姿勢(出席率)や成績の変化、就職率、留学率などで、今後どのような差が見られるか測定することは、できないでしょうか?
 
・毎回の授業後に提出させる出席表に、授業の感想や質問、要望などを書かせるようにしているが、その結果から、非常に優秀な学生が2割程度はいる一方で、大学生としての学力を身につけておらず、しかも大学で学ぶということの意味が分かっていない学生が1~2割程度はいることが明らかになっている。7割程度は、「少し難しいけれど何とかついていきたい」という学生である。
  
・オムニバス形式で内容が多岐にわたることは、広範囲の知識が得られるが、不得意の分野または関心が低い分野に興味が出ないということがある。この点は担当者に講義で工夫するようにお願いしたい。
 
2)授業科目の全体と個別科目の位置づけや調整を行う必要性についての意見

・学習・教育目標に対応した授業科目群の位置付けという観点で、各授業科目の改善はもとより、授業科目間の関係性を明確にする取り組みが必要であると思う。
 
・種々のレベルでの授業担当者同士(例えば、基礎教育科目「微分積分」担当者等)の経験交流、意見交流の場があった方が良いと思う。
 
3)具体的な事項について改善意見
 
・大学の行事日程は前もって通知がありますが、講義関連の日程もシラバス作成時にお知らせいただきたく思います。
 
・非常勤で、授業の時だけしか学生に接しないので、前もってある程度、クラスでどのような英語に対しての目標を持っているかを把握できれば、より授業がやりやすくなるのではないかと思っている。
 
・思考順序をたどるというような、板書でしかできない作業だけを板書によって行うよう努めているが、学生の理解はなかなかえられないようだ。「大学の授業における板書の在り方」というような議論を、何らかの場で行ってみてはどうか。
 
 ※ここで取り上げた意見は、個々の教員の講義能力を向上させるというレベルの課題ではなく、共通教育実行組織全体としての対応を求めた内容である。
 
授業アンケートおよび改善活動について
 
1) 現在のアンケート用紙および実施に対する意見
 
・アンケート用紙を見ると、チェックする回答だけで、理由や自由記述が極端に少ない。学生の考えを十分に理解できるようなアンケートにする必要があるのではないかと思った。
 
・尺度の構成に違和感を感じる。心理的に等間隔ではない4件法の尺度に対して平均点を算出して比較しているが、これは不適切な処理であり、意味を持たない。
 
・一律にすべての講義でアンケートをするのはもう止めませんか。行いたい教員・講義だけで行えば十分です。あとは無駄だし、弊害もあります。このような「授業改善メモ」を一律に書くことを義務づけるのも止めませんか。
 
・授業改善メモも、他の教員と共有できるようなありがちな反省点はすでに過去の授業改善メモで述べています。今回もいろいろ新たな反省点はあるのですが、それはかなり個人的なもので、他の先生に有益な情報でもありません。このような文書にすることに意義を感じません。無駄な時間です。
 
2)アンケート等を有効に活用するための意見
 
・多くの教員は、継続して科目担当しているであろうから、評価の結果は数年分をそろえると、何が向上しているのか、また、学生の共通教育全体に関する評価と絡めて検討できる。
 
・アンケート結果について、満足できなかった点について具体的に分かると助かる。
 
・アンケート回答者数を増やすために、実施方法の変更を検討したい。
 
・教員の授業見学シートの活用など、異なった視点からの取り組みも有効ではないか、と考えている。
 
・成績が出た時点で、自分の成績と照らし合わせてアンケートに回答してほしいと思う。
 
 ※現在の授業アンケートの内容と授業改善メモという形で個別科目の授業改善を進めてきた。学生が毎年変化することから継続的に行うことは必要かもしれないが、統一的なアンケートを毎年やるかどうか、担当科目教員に形式を自由に任せることも検討してもよいのではないか。また、授業改善メモも義務的、惰性的にやっているのならば、毎年提出にこだわる必要はないのではないか。
 
授業の組み方(クラス編成等)について 
・150人規模の学生を相手に双方向型授業を取り入れるのは困難であるが、今後も工夫を続けたい。
 
・語学教育にふさわしい受講人数の調整をして欲しい(一時の100名前後から、本年度は60名前後と改善されてはきている。)
 
・受講生に見合った広さの教室を割り当てて欲しい。

・少人数の授業だと理想的ではあるが、教室が閑散としている分、学生があまりしゃべりづらくなった部分もあった。
  
授業に必要品な備品等の整備について 
・さまざまなスタイルの授業を具現化していくためにも、キャスター付きの机・椅子の教室をもっと数多く準備するべきではないかと思う。
 
・教室でブルーレイが利用できるようになり、大変に助かっています。
 
・Moodelでビデオをうまく利用することができない。
 
・共通教育棟2号館の教室環境はほぼ満足の行くものに改善された。ただ、ビデオラックの鍵を毎回実施係に借用・返却に行かねばならないのは少々面倒に感じる。
 
・出席簿を教員がつくらなければいけないという点に疑問を持っています。
 
・循環器系などの簡易測定機材などあればもっと幅広い運動処方を伝授できる。
 
・マイクやスピーカーがあと1~2セット、グランドで使えるものも含めてあると助かります。
 
 ※科目によって要望がそれぞれ異なることから各分野で設備改善を取りまとめることが必要である。

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