鹿児島大学 鹿児島大学高等教育研究開発センター

専任教員ブログ

専任教員ブログ

高等教育研究開発センター長表彰を行いました

 伊藤です。
 
 大学公式サイトでも紹介していただきましたが、初めて高等教育研究開発センター長表彰を行いました。
主な目的は、本学の教育改善に貢献してくれた学生さんに対しての感謝と、そこに至るまでの学びに対する努力や取り組みを評価することにあります。
 
 
本学のFD・SD活動に貢献した学生2名を表彰(高等教育研究開発センター長表彰)
 
 本学では一昨年度まで毎年「学生・教職員ワークショップ」という企画を実施していました。学生、教員、職員という3者が一堂に会し、本学が抱える教育上の課題について同等の立場で考え、議論することを通じて解決策を模索していく取り組みです。教員や職員は学生からすれば明らかに目上の立場になりますし、職員の方々は教員に気を遣ってくださる場合が多いです。それでもこのワークショップにおいてはそうした上下関係なしで対等の立場で向き合うことを大事にしてきました。そうすることで、教員だけでは気付かない視点や見出せない解決策に至ることが可能になったと思います。
 
 昨年度はコロナ禍により、対面でのワークショップ開催は困難となり、そのような状況下でどのような企画を行うことが本学のFDにとって有意義かを検討しました。その検討の中で私たちは、学生・教職員ワークショップの要点は2つあり、1つは3者が対等の立場で参加するということ、もう1つはともに語り合うワークショップであることと結論付けました。ワークショップの実施は困難でも、3社が対等の立場で参加する企画は可能なのではないかと考え、第2回FD・SD合同フォーラム開催となりました。
 
 参加してくれた2人の学生さんは、しっかりと自分の意見を持ち、また、周囲の状況を冷静に見ていたと思います。私はFD・SD合同フォーラムの際が初対面でしたが、企画内で話すのを聴いていても、随分しっかりした1年生だと感じましたし、今回の懇談会で改めてその意を強くしました。自分が経験したこと、感じたことや考えたことを、その背景や他者の状況も踏まえながら立場の異なる相手でも理解できるように話すというのは、決して容易なことではありません。懇談会は、大学教育の課題である論理的思考力や表現力といった様々な汎用的能力を既に身に付けていることがわかる、とても楽しく有意義な時間でした。
 
 今年度の企画をどのような形で実施するかについてはまだ検討中ですが、学生さんに登壇して自分の体験や意見を述べてもらうことで教職員が学べることは確実にあると改めて感じましたので、今後も何らかの形で継続できればと思います。
 

高等教育関連情報一覧へ