【島嶼研】第251回研究会のご案内―中琉球の住人 ケナガネズミ―
[25.08.28]
国際島嶼教育研究センターでは第251回研究会を開催いたします。
詳細は以下をご覧ください。
日時: 令和7年9月29日(月)16時30分~18時
会場: 総合教育研究棟5階 国際島嶼教育研究センター会議室およびオンライン(Zoom)
演題: 中琉球の住人 ケナガネズミ
講師: 菊池 隼人 特任研究員(鹿児島大学国際島嶼教育研究センター)
▼ 要旨
琉球諸島は日本列島の南西部に位置し、地質構造的な観点から、大隅海峡とトカラ海峡の間を「北琉球」、トカラ海峡から慶良間解列の間を「中琉球」、慶良間海裂から与那国海峡までを「南琉球」と呼んでいます。それぞれの地域は大陸との結合分離の時期の違いによって、本州はもとより、各地域でも独自の生物相を有しています。こうした特徴から、琉球諸島の奄美大島・徳之島・沖縄島北部・西表島の4地域は、2021年に世界自然遺産に登録されました。
この独自性は哺乳類においても認められており、琉球諸島には他地域にはいない固有の種が生息しています。本発表で紹介するケナガネズミ(Diplothrix legata)もその一種であり、中琉球の奄美大島、徳之島、そして沖縄島北部にのみ生息しています。
発表者は2023年より沖縄島北部において、ケナガネズミの生態解明と保全を目的とした調査研究を行ってきました。本発表では、ケナガネズミの発見の経緯や過去の研究成果を概観するとともに、発信機を用いた行動追跡や、ケナガネズミの脅威となり得る寄生虫の調査など、現在進めている研究内容を紹介します。あわせて、これらの研究を通して中琉球における生物研究の歴史や、ケナガネズミを含めた固有の動物が直面している課題についても紹介します。
▼ 申し込みについて
★こちらをご確認の上、
メールまたはお電話にて、9月25日(木)までにお申し込みください。
▼ お問い合わせ先
国際島嶼教育研究センター
対面式 : shimaken@cpi.kagoshima-u.ac.jp
または 099-285-7394(担当:井手元)
オンライン: sotayama@cpi.kagoshima-u.ac.jp(担当:山本)