【オンライン】琉球列島におけるゴカイ類の生活
開催日
2021年06月28日(月)時間
16:30~18:00場所
総合教育研究棟5階 国際島嶼教育研究センター会議室対象
学生・教職員・一般イベント概要
国際島嶼教育研究センターではオンライン(Zoom)・対面のいずれかで参加いただける研究会を開催します。
皆様のご参加をお待ちしております。
【講師】
佐藤 正典(鹿児島大学名誉教授)
【概要】
ゴカイ類(環形動物多毛類)は、海域や汽水域における底生生物群集の主要なメンバーであり、日本からは約1000種(奄美群島の周辺海域からは約200種)が知られている。ここでは、琉球列島の島々に生息している下記の種の興味深い習性を紹介する。1.汽水域に生息するゴカイ科。イトメは、日本列島の汽水域に広く分布し、琉球列島(奄美大島、沖縄島)が分布南限となっている。本種は、主に10~12月の大潮の満潮時直後に生殖群泳を行う(体前部に卵または精子が充満して「生殖型」となり、退化した体後部を切り離し、一斉に水中に泳ぎ出て、河口に向かって流下しながら、水中で放卵、放精する)。一方、琉球列島の固有種であるクメジマナガレゴカイなどでは、群泳を伴わない産卵が推測されている(詳細は不明)。写真1:クメジマナガレゴカイの体前部(久米島産、スケールバー:1mm、2007年3月、佐竹潔撮影)2.イバラカンザシ(カンザシゴカイ科)。通常は塊状または板状のハマサンゴ類などの生きたサンゴと共生している。本種の石灰質の棲管はサンゴの骨格中に埋没しており、赤、黄、青などの色彩多型を有する鰓冠を水中に広げて摂餌している。奄美大島での定点観察の結果、本種の「空き巣」を利用するヤドカリ(カンザシヤドリ)がイバラカンザシの新規加入個体のサンゴ体表面への定着を助けていることが示唆された(菊地和美ほか:発表準備中)。写真2:ハマサンゴに共生するイバラカンザシ(阿嘉島、2008年2月、岩尾研二撮影)●申込みについてはこちらをご覧ください。
★対面式に参加するにあたり、ご自身の体調を十分にお考えのうえ、ご参加ください。なお、ご参加いただく際はマスク着用等、感染防止にご協力ください。
★オンラインでご参加いただく場合、通信費は参加者負担となります。
イベントリンク先
問い合わせ先
鹿児島大学国際島嶼教育研究センター電話番号
099-285-7394メールアドレス
shimaken@cpi.kagoshima-u.ac.jp一般参加
可