シンポジウム『奄美群島における「生物文化多様性」と「地方創生」』
[23.01.27]
~ミッション実現戦略分「奄美群島を中心とした『生物と文化の多様性保全』と『地方創生』の革新的融合モデル」プロジェクト主催シンポジウム~
令和4年度より、鹿児島大学の一大プロジェクトとして、国際島嶼教育研究センター(以下、島嶼研)および大学院理工学研究科(以下、理工研)が合同で申請した「奄美群島を中心とした『生物と文化の多様性保全』と『地方創生』の革新的融合モデル」が採択されました。(令和8年度まで)。主に奄美群島において、島嶼研が「生物と文化の多様性保全」、理工研が「地方創生」の在り方を検討しています。
奄美群島は、奄美大島と徳之島が世界自然遺産に登録されたことが示すように、生物多様性がこの地域の自然の大きな特徴であり、またその多様性の中にはアマミノクロウサギのようなここにしか生息しない生物も多く生息しています。さらに、そのような自然的背景の中で育まれた多様な文化が存在しています。しかしながら、急速な自然環境の変化(温暖化など)やグローバリゼーションの怒涛の中、生物と文化の多様性の保全や記録は喫緊の課題であります。それと同時に、奄美群島は言わずと知れず島々から成り立っています。島嶼環境は自然資源が乏しいと一般的には考えられています。すなわち、島で暮らす人々にとって限られた資源環境で生活する上で、エネルギー(再生エネルギーを含む)や産業などの資源の新たな利用法や開発、環境政策も重要なテーマであります。同プロジェクトでは、島嶼研および理工研がそれぞれ、「生物と文化の多様性保全」と「地方創生」の研究テーマを遂行します。最終的には、自然環境保全と経済発展が融合した「地域循環共生圏」(環境白書 2021)の考え方に基づき、これらの研究成果を融合して革新的モデルを構築し、そのモデルを実践しながら奄美群島の地域課題解決を目指すことを目的としています。
本シンポジウムは、同プロジェクトの紹介(キックオフ)として開催するものです。島嶼研の研究者により、自然の保全や利用および奄美群島の文化について報告を、理工研の研究者により、ビックデータやAIを駆使したエネルギーや産業、環境政策についての新たな可能性について説明をいたします。
【日時】 令和5年2月19日(日) 13:00~17:00
【会場】 奄美市市民交流センター/オンライン(Zoom)
【参加費】無料 ※オンラインの通信費は参加者負担
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【プログラム】
12:30 受付開始
13:00~13:05 開会挨拶 岩井 久(理事(企画・社会連携担当))
13:05~13:10 趣旨説明 髙宮 広土(国際島嶼教育研究センター・センター長)
■生物文化多様性班
13:10~14:30
川西 基博(教育学部)
「奄美大島の森林をモニタリングから理解する」
久米 元(水産学部)
「リュウキュウアユの生活史に関する研究」
安藤 匡子(共同獣医学部)
「奄美大島のマダニとダニ媒介性感染症」
鳥居 享司(水産学部)
「島内連携の確立による漁業経営の振興」
14:30~14:40 質疑応答
14:40~14:55 休憩
■地方創生班
14:55~16:15
山城 徹(大学院理工学研究科)
「地域ビッグデータを活用した,水産・海洋産業のスマート化と島嶼部での再エネ高効率利用に関する研究」
加古 真一郎(大学院理工学研究科)
「AIとリモートセンシングによる海洋プラスチック汚染研究」
江幡 恵吾(水産学部)
「漁海況予測に基づくスマート水産業の実現に向けて-漁業者と連携した共同調査の取り組み-」
市川 英孝(法文学部)
「離島における再エネ活用の地域利用について」
16:15-16:25 質疑応答
16:25-17:00 ディスカッション
【参加方法】
2月13日(月)までにお申し込みください
【問い合わせ】
国際島嶼教育研究センター奄美分室
TEL:0997-69-4852
Mail:amamist@cpi.kagoshima-u.ac.jp