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【島嶼研】第229回研究会のご案内

[23.04.27]

【日時】 令和5年5月29日 16:30~18:00
【会場】 総合教育研究棟5階 国際島嶼教育研究センター会議室およびオンライン(Zoom)


ザンジバルのダガー産業:内陸国へのタンパク質食料供給としての意義

【要旨】
 タンザニアのインド洋島嶼地域ザンジバルでは、カタクチイワシの漁業と煮干しへの加工産業が盛んです。カタクチイワシをはじめ、小魚全般をスワヒリ語でダガー(dagaa)と呼びます。ダガーはタンザニアの国民食ともいえるほど身近で重要なタンパク源です。本発表ではタンザニア各地のダガー加工産業を紹介し、特にザンジバルにおける煮干し加工産業に焦点を当てます。
 ザンジバルはタンザニアの首座都市ダルエスサラームからフェリーで1時間半ほどの距離にあります。この離島地域に、内陸のコンゴ民主共和国(以下、D.R.コンゴ)から多くの商人が訪れ、煮干しを大量に買い付けて本国へ送っています。D.R.コンゴでは90年代に勃発した内戦とそれに伴う政情不安で、人々の生活インフラは破壊されました。多くの難民が、熱帯雨林の森で野生動物をタンパク質食料として利用せざるを得ない状況が続きました。野生動物は急減し、近年は人々のタンパク源は獣肉から水産物へシフトしています。
 発表者はザンジバルにおけるカタクチイワシ漁、仲買加工産業および、コンゴ人商人と産地仲買人の取引慣行などを調査し、そのフードチェーンを明らかにしてきました。また、D.R.コンゴの都市ルブンバシにおける調査から、ザンジバル産ダガーがD.R.コンゴのみならず周辺国にも流通していることがわかりました。本発表では、ザンジバルのダガー産業を紹介し、内陸国へのタンパク質食料供給という観点からその意義を検討します。


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【申し込み方法】5月25日(木)までにお申し込みください。
 対面式:shimaken@cpi.kagoshima-u.ac.jpまたは099-285-7394へ(担当:大塚)
 オンラインZoom: yotsuka@cpi.kagoshima-u.ac.jpへ(担当:大塚) 

国際島嶼教育研究センター