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法文学部の学生が鹿児島市へ政策提言を行いました

[記事掲載日:17.03.23]

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 法文学部総合科目「まちづくり論」の講義の一環として、3月15日に鹿児島市役所において、法文学部法政策学科3年の暁(あかつき)俊也さんが、「桜島の防災対策」と題して政策提言を行い、また、あわせて、危機管理課の市職員との意見交換を行いました。当日は、高津孝法文学部長をはじめ大学関係者の参観や報道機関による取材もありました。 
 暁さんによる政策提言は多岐にわたりますが、その中で、特に評価が高かったのは、①道の駅と避難施設を兼ねたハイブリッド・アーチ型施設の設置と、②避難方向を示す矢印等を道路へ直接ペイントすることです。①の提言は、地域の交流の場である道の駅を避難施設として利用することにより、平時に避難スペースの有効活用ができ、また、災害時に、商品などを避難食として転用できるとするものです。さらに、火山灰が積もらないようにアーチ型建築を提案しました。②の提言は、災害時における避難施設等への誘導を確実なものにするため、方向を指示するための矢印やキャラクターを直接道路にペイントするという、大規模病院フロアの患者誘導用の表示をヒントにした大胆なものです。特に、言語情報よりも視覚情報が必要とされる子供や、外国人観光客の避難誘導に効果があると提案しました。
 暁さんの提言に対し、鹿児島市の担当者からは、市の計画の詳細まで十分研究したうえで、実現可能性も考慮し、具体的かつ効果的な提案がされており、高いレベルであると評価されました。
 今回の提言がどのような形で実現されるか注目されるところです。
 
(写真:発表の様子)
 
【まちづくり論の概要】
 平成26年度から開講されている「まちづくり論」は、平成19年度に締結された鹿児島大学と鹿児島市との包括連携協定に基づく協力の一環として開講されており、将来、公務員を目指す学生やまちづくりに興味をもつ学生が受講しています。
 この講義は、鹿児島市の防災政策、定住政策、広報戦略、安全安心政策、交通政策、観光政策など幅広い地域の政策課題など幅広い地域の政策課題について鹿児島市の担当職員が講義を行い、学生が課題解決に向けた政策提言を行います。講義の最終回には森博幸市長と学生が鹿児島市の政策について、直接、議論を交わす機会も設けられています。こうした一連の講義で得た情報や知見をもとに、個々の学生が課題レポートを提出し、鹿児島市に対して政策提言を行います。
※今回は、新規性と具体性、そして実現可能性の面から優れた暁君の政策提言について、鹿児島市からプレゼンテーションと意見交換の要望があったものです。
まちづくり論授業概要図