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【研究成果:理学部】ゲンジボタルは日本全国同じじゃない!

[記事掲載日:20.01.31]

ゲンジボタルは日本全国同じじゃない!
~ゲンジボタルに対するゲノムレベルでの集団解析を世界で初めて実施~
 
 
【発表概要】
 鹿児島大学大学院理工学研究科(理学系)の加藤太一郎 助教らの研究グループは、佐賀大学総合分析実験センター(農学系)の永野幸生 准教授、日本ホタルの会の鈴木浩文 博士らを中心とした共同研究において、日本産ゲンジボタルのゲノムレベルでの集団解析を世界で初めて実施しました。ゲンジボタルには光り方に差、いわゆる地理的方言、があることが知られていましたが、今回の解析で日本各地に生息するゲンジボタルの細胞核DNAレベルでの遺伝的類縁関係が明らかになり、大きく3つの集団に分けられることが分かりました。またこれらの集団を簡便かつ正確に区別するDNAマーカー[1]を見出しました。ホタルの保全活動を後押しする研究成果になると期待されます。本研究成果は、英国の科学雑誌「Scientific Reports」誌(ネイチャー・リサーチ社)のオンライン版(1⽉30⽇付け)に掲載されました。
 
【論文情報】
雑誌名: Scientific Reports (ネイチャー・リサーチ社) (2020年1月30日オンライン掲載)
論文タイトル: Evaluation of the population structure and phylogeography of the Japanese Genji firefly, Luciola cruciata, at the nuclear DNA level using RAD-Seq analysis
著者: Dai-ichiro Kato*1, Hirobumi Suzuki2, Atsuhiro Tsuruta1, Juri Maeda1, Yoshinobu Hayashi3, 
Kazunari Arima1, Yuji Ito1, Yukio Nagano4    (* corresponding author)
加藤 太一郎*1、鈴木 浩文2、鶴田 篤弘1、前田 樹里1、林 良信3、
有馬 一成1、伊東 祐二1、永野 幸生4    (* 責任著者)
1. 鹿児島大学大学院理工学研究科(理学系)、2. 日本ホタルの会、
3. 慶應義塾大学自然科学研究教育センター、4. 佐賀大学総合分析実験センター
論文URL: https://www.nature.com/articles/s41598-020-58324-9
DOI: 10.1038/s41598-020-58324-9
 
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【研究内容】
コチラ