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【医学部・医歯研】「第3回高木兼寬記念シンポジウム」を開催

[記事掲載日:22.10.05]

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 鹿児島大学医学部及び大学院医歯学総合研究科(以下、本学)は、9月9日に東京慈恵会医科大学(以下、慈恵医大)及び宮崎大学と合同で、「第3回高木兼寬記念シンポジウム」をオンラインにより開催し、3大学から教職員及び学生113名が参加しました。
 このシンポジウムは、本学と慈恵医大が締結した包括的連携協定に基づく学術交流の一環として令和元年度より定期的に開催しており、第3回目となる今回は、本学を当番校とし、慈恵医大学と連携協定を締結している宮崎大学も加わり開催されたものです。
 当日は、本学の橋口照人医学部長の開会の言葉及び3大学の学長による挨拶の後、セッション1とセッション2の2部構成により、各大学の教員9名による講演がありました。
 前半の「セッション1」では、「看護学高度実践教育の取組みの紹介」をテーマとし、複数大学院の連携による多職種連携教育プログラムや大学院修士課程に開設したがん看護専門看護者育成コースの概要、地域の特性に応じた高度実践看護師養成の取組み等について、3大学の看護学科・保健学科の教員から紹介がありました。
 また、後半の「セッション2」では、「医学科 基礎系・臨床系の研究紹介」をテーマとし、3大学から各1名の教員が登壇し、基礎系・臨床系の研究紹介が行われました。始めに行われた基礎系の研究紹介では、アレルギー疾患のゲノム解析により得られた知見、稀少な寄生虫感染症に関する考察、抗酸菌の免疫回避の仕組みについて、それぞれ報告がありました。続いて行われた臨床系の研究紹介では、呼吸器、循環器及び泌尿器の各領域で臨床上の課題に向き合い、解決を目指す過程で得られた成果について、それぞれ報告がありました。
 セッション1・2を通じて、各講演に対し、参加者から質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。最後に、本学の井戸章雄大学院医歯学総合研究科長から閉会の言葉が述べられ、今後も3大学の特色と強みを共有し、相乗的に成果を上げていきたいとの挨拶があり、終了となりました。
 この他、シンポジウム当日は、「サテライト企画」として、看護学科及び保健学科の教員による看護教育に関する懇談会も行われ、「グローカルな視点を取り入れた教育の発展」をテーマとし、各大学のカリキュラムや相互参加が可能な取組みについて活発な意見交換が行われました。
 本学、慈恵医大、宮崎大では、今後も定期的にシンポジウム等を開催し、医療人の育成や研究活動の発展を目指し、相互に交流を深めていく予定です。

本シンポジウムの登壇者と各講演の演題は次のとおり
【セッション1】
・東京慈恵会医科大学 佐藤 正美 教授(看護学科 成人看護学)
 「4大学院の連携によるがんチーム医療に貢献する多職種連携教育」
・宮崎大学 木下 由美子 教授(看護学科 統合臨床看護科学講座)
 「がん看護専門看護師教育課程の取り組みについて」
・鹿児島大学 西尾 育子 教授(保健学科 基幹看護学講座)
 「高度実践教育に向けた看護学における取り組みの紹介」

【セッション2(基礎系)】
・東京慈恵会医科大学 玉利 真由美 教授(総合医科学研究センター 分子遺伝学研究部)
 「アレルギー疾患のゲノム解析」
・宮崎大学 丸山 治彦 教授(医学部医学科 感染症学講座 寄生虫学分野)
 「芽殖孤虫:発見からゲノム解読までの物語」
・鹿児島大学 原 博満 教授(大学院医歯学総合研究科 免疫学分野)
 「抗酸菌による自然免疫活性化と制御」

【セッション2(臨床系)】
・東京慈恵会医科大学 桑野 和善 教授(医学部医学科 内科学(呼吸器内科)講座)
 「老化を標的とする加齢性肺疾患の治療」
・宮崎大学 海北 幸一 教授(医学部医学科 内科学講座 循環器・腎臓内科学分野)
 「循環器疾患における抗血栓療法モニタリングシステムの展望」
・鹿児島大学 榎田 英樹 教授(大学院医歯学総合研究科 泌尿器科学分野)
 「泌尿器癌におけるマイクロRNAワールド」


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開会挨拶を行う鹿児島大学・佐野学長



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講演後の質疑応答の様子(演者:鹿児島大・榎田教授)


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シンポジウムのポスター <PDFはこちら>


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