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令和4年度レジリエント社会・地域共創シンポジウムを開催

[記事掲載日:22.12.21]

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 12月10日、地域防災教育研究センターでは一般社団法人国立大学協会との共催で、令和4年度レジリエント社会・地域共創シンポジウム「鹿児島大学の地域防災研究最前線~地域防災に貢献する大学の役割を考える~」を、会場とオンライン配信の併用で開催しました。当日は、県内外の一般市民、学生、県内各自治体や防災関係機関などから200名を超える方々にご参加いただきました。

 開会にあたり、佐野 輝学長から主催者としての開会あいさつ、一般社団法人国立大学協会の位田 隆一専務理事から来賓挨拶があり、それに続いて講演を開始しました。
 始めに、地頭薗 隆地域防災教育研究センター長から「プロジェクトの概要とシンポジウムの趣旨説明」と題して、これまでのセンター活動を紹介した後、2022年度から始動したプロジェクトの概要について紹介しました。続いて4名の研究者による講演があり、佐藤 宏之准教授(法文教育学域教育学系)は、「地域防災力向上のための災害歴史資料の活用」と題して、様々な災害に関する歴史資料を示しながら、過去の災害から学び、現在の防災に活かす重要性について発表しました。小池 賢太郎助教(理工学域工学系)は「VR技術を活用した体験型防災教育システムの開発」と題して、誰もが、どこでも揺れの体感だけではなく地震がもたらす被害(構造物の破壊など)を視覚的に認識できる防災教材の開発に取り組んでいる旨を説明しました。岩船 昌起教授(総合教育機構共通教育センター)は「奄美群島自治体との地域防災の協働」と題して、宇検村と喜界町での地元自治体と連携した台風・高潮からの避難を考える研究活動を報告しました。松成 裕子教授(医歯学域医学系)は「桜島大噴火に備えた防災訓練活動」と題して、桜島火山版避難所運営ゲームを活用した活動や今後の展望などについて紹介しました。

 次いで行われたパネルディスカッションでは、酒匂 一成教授(理工学域工学系)がコーディネーターを務め、「地域防災に貢献する大学の役割を考える」というテーマで4名の話題提供者に加え、災害対応の現場から鹿児島県危機管理防災局災害対策課の福永 和久課長、民間の防災教育活動の現場から南日本リビング新聞社メディア営業部の熊川 大介営業担当主任がパネラーとして登壇しました。パネルディスカッションでは、会場も交えた討論も行われ、地域ニーズを踏まえた取組の重要性や、大学教員による防災活動の見える化の必要性、一般の方でも分かりやすい防災教育コンテンツの提供が望まれていることなど有意義な意見が得られました。

 最後に岩井 久理事(企画・社会連携担当)が、令和4年度から開始したプロジェクトは、大規模な複合災害に対して文理横断の学際的な災害・防災研究を推進し、その研究成果を還元することにより地域防災力を向上させ、より一層地域に貢献するとの目標を改めて強調し、シンポジウムを締めくくりました。


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