【島嶼研】奄美日本復帰70周年記念:記念講演会と巡回写真展を開催
[記事掲載日:24.01.15]
鹿児島大学では、奄美の日本本土復帰70周年を記念し、70年前の奄美の風景を米文化人類学者が撮影したカラー写真の巡回写真展を12月23日より行っています。またこの写真展を記念した記念講演会を、12月23日に奄美大島アマホームPLAZAで開催しました。
記念講演会の報告者の一人オックスフォード大学のリントン博士は2023年11月から2か月間にわたり奄美大島においてカラー写真をもとにした聞き取り調査を行いました。この講演会では、この写真展までの経緯を鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室 河合 渓教授が説明し、ハーリング博士の業績を鹿児島大学名誉教授 桑原 季雄氏が振り返るとともに、70年前の写真から見えてきた奄美の風景についてリントン博士が語りました。講演会には約200名の島民の参加があり、70年前の風景から見えた奄美や家族に対する思いや今後の奄美への期待などを語り合い、大盛況に開催されました。
巡回写真展は奄美群島の各市町村と鹿児島大学附属図書館において12月から4月まで開催されています。
米国シラキュース大学の人類学者ダグラスG. ハーリング博士は、1953 年まで奄美群島を占領していた連合軍の要請で、1951年から1952年にかけて奄美大島で人類学的調査を実施しました。この調査でハーリング博士は日常生活の多くの写真や映像を撮影し、現在もシラキュース大学にこれらの資料は大切に保管されています。この写真を米国から奄美に持ち帰り、奄美の人々にお見せするとともに、この写真をもとにした聞き取り調査を行い70年前の風景や景観を描くプロジェクトを鹿児島大学とオックスフォード大学とで立ち上げました。
( 佐野輝鹿児島大学長による開会の挨拶 )
( 安田壮平奄美市長・奄美群島広域事務組合管理者による御挨拶 )
( 会場の風景 )
( 河合教授による講演の様子 )
( リントン博士による講演の様子 )
( 質疑応答の様子(右:河合教授、中央:桑原名誉教授、左:リントン博士) )
( 巡回写真展・記念講演会のポスター )