トップページトピックス【先端C】インド・ビルラ工科大学との国際共同研究による抗新型コロナウイルス薬開発に関する特許出願について

【先端C】インド・ビルラ工科大学との国際共同研究による抗新型コロナウイルス薬開発に関する特許出願について

[記事掲載日:24.02.26]

  • topics-SDGs-03(すべての人に健康と福祉を)

 鹿児島大学の先端科学研究推進センター・感染制御研究部門(部門長:岡本実佳特任教授)は、インド・ビルラ工科大学(BIT)化学科のAshoke Sharon教授およびChandralata Bal博士と共同で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する新規抗ウイルス薬の開発に取り組んできました。Sharon教授のグループが合成した新規低分子化合物について、同部門におけるバイオセーフティーレベル3(BSL3)の設備を用いた研究により、新規ピリドンカルボン酸誘導体が細胞培養においてSARS-CoV-2の複製を強力に阻害することが示されました。さらに、この誘導体は、レムデシビル(RNAポリメラーゼ阻害剤)やニルマトルビル(プロテアーゼ阻害剤)などの既存の抗SARS-CoV-2薬とは異なる作用機序を持つ可能性が高いことも分かりました。これらの成果を踏まえ、鹿児島大学は「抗SARS-CoV-2薬」の発明について、2024年2月19日に特許出願を完了しました。鹿児島大学では、今後もBITとの共同研究を継続し、より高い抗ウイルス活性を有する誘導体の同定を試みるとともに、それらの作用機序やin vivoでの有効性、毒性、薬物動態などを明らかにし、臨床開発の可能性を探っていく予定です。

 ※英語版はこちらをご覧ください。



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