トップページトピックス【防災C】第44回鹿大防災セミナー「災害現場で最新技術を活用する」を開催

【防災C】第44回鹿大防災セミナー「災害現場で最新技術を活用する」を開催

[記事掲載日:24.11.11]

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 10月7日、鹿児島大学地域防災教育研究センター主催の第44回鹿大防災セミナー「災害現場で最新技術を活用する」をオンラインで開催し、県内の自治体及び県内外の関係機関などから計178名が参加しました。

 地域防災教育研究センター長の酒匂一成教授(理工学域工学系)の司会により開会し、まず、本センター調査研究部門の升屋正人教授(情報基盤統括センター)が「災害時の情報通信及び関連機器の整備」と題して講演を行いました。

 升屋教授は、大規模災害時における情報通信の重要性について、発災前、発災後の初動対応と復旧復興期における通信の課題を詳述しました。特に、2010年10月の奄美豪雨災害では、情報通信網が被害を受け、災害情報の収集や安否確認に支障が生じた実際の状況を説明しました。災害時には衛星通信や特設公衆電話など代替手段を事前に整備し、迅速に使用できるよう訓練することの重要性を強調。これにより、被災地との連絡途絶のリスクを低減し、災害対応の迅速化が図られると述べました。

 次に、本センター兼務教員の水田敬准教授(理工学域工学系)が「超高輝度・省エネ型FGHP(R)ライトによる防災・減災への貢献」と題して講演を行いました。水田准教授は、省エネ性能が高いLED照明の開発について紹介し、従来のLEDが発生させる熱により、大光量が求められる場面での使用に制約があった点を改善したと述べました。新たに開発されたFGHP(R)ライトは、独自の熱制御技術により、少ない電力で広範囲を効率的に照らすことが可能になり、災害時の夜間避難経路の確保や復旧作業の視界向上、さらにはエネルギー節約に貢献することが期待されています。

 今回のセミナーでは、災害現場での情報通信と最新技術の防災・減災への貢献について学ぶ貴重な機会となりました。参加者からは、これらの技術の進展が災害時の迅速な対応に大いに役立つとの声が多く寄せられ、今後の普及への期待が高まっています。

 令和6年度は全5回のセミナーを予定しており、今回は第3回目に当たります。
残り2回のセミナー(1月10日、1月27日)の申込も現在受け付けています。

鹿児島大学地域防災教育研究センターホームページはこちら

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(升屋教授の講演の様子)



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(水田准教授の講演の様子)