トップページトピックス【病院】高齢者成人T細胞白血病・リンパ腫に対する新たな標準治療を確立

【病院】高齢者成人T細胞白血病・リンパ腫に対する新たな標準治療を確立

[記事掲載日:25.06.10]

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 鹿児島大学病院 血液・膠原病内科 石塚 賢治教授、吉満 誠准教授らは、高齢者成人T細胞白血病・リンパ腫に対する新たな標準治療を確立したとして、6月6日に、記者発表を行いました。記者発表には、共同研究者である名古屋市立大学(現愛知県がんセンター)血液・細胞療法部 楠本 茂部長、独立行政法人国立病院機構 九州がんセンター 血液・細胞治療科 崔 日承医長のほか、鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 田川 義晃研究科長が出席されました。
成人T細胞白血病・リンパ腫(ATL)はヒトT細胞白血病ウイルス 1 型(HTLV-1)により引き起こされる極めて予後不良な疾患です。日本は HTLV-1 の世界的な侵淫国であり、中でも鹿児島をはじめとする西南日本は感染者が特に多い地域です。
また、若年(65~70 歳以下)の患者さんに対しては、同種造血幹細胞移植が治癒を期待できる標準治療として確立されていますが、国内では ATL 患者の高齢化が進んでおり、同種造血幹細胞移植の適応とならない高齢者のATL に対する標準治療の確立は、喫緊の課題とされてきました。
今回の研究は、世界初の臨床試験において、同種造血幹細胞移植の適応とならない高齢者アグレッシブ成人T細胞白血病・リンパ腫に対する標準治療を確立した点で、非常に大きい研究成果である考えられます。
 記者発表で石塚教授は、「本研究が一人でも多くのATLの患者さんを救う治療に繋がるよう、今後も研究を進めていく」とさらなる治療成績の向上に対し、力強い抱負を述べられました。
本研究の詳細、研究助成、共同研究者については、 こちら をご覧ください。

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(記者発表にて研究概要を説明する石塚教授)



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(記者発表出席者)