トップページトピックス大学院生が高隈演習林で新種の昆虫を発見、「タカクマオオキクイムシ」と命名

大学院生が高隈演習林で新種の昆虫を発見、「タカクマオオキクイムシ」と命名

[記事掲載日:26.09.01]

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 連合農学研究科の森林保護学分野で博士課程の学生として在籍するYogo Setiawanさんを中心とする共同研究チームは、農学部附属高隈演習林の常緑広葉樹林で採集されたキクイムシ類から、新種1種と日本新産種2種を発見しました。発見された新種は、発見地に因んで学名をHyorrhynchus takakumaensis Setiawan, Hata & Smith、標準和名をタカクマオオキクイムシと命名しました。

 Hyorrhynchus属は国内に2種、世界で10種が知られていましたが、今回発見された新種は既知の全種と明確に区別できました。
 日本新産種はAnisandrus auratipilusおよび Debus shoreae2種で、前者は世界で2例目の記録です(1例目は中国福建省)。後者は主に東~東南アジアの熱帯地域に分布する種です。

 ブラウィジャヤ大学の教員でもあるYogo Setiawanさんが、キクイムシ類の世界的権威であるミシガン州立大学のSarah Smith教授の知遇を得た際に、高隈演習林での調査で採集した未同定の標本について相談したところ、新種と日本新産種が含まれていることが判明したため、形態学的特徴を詳細に観察・記載しました。この成果は新種の提案と日本新産種の報告を含む学術論文としてPensoft Publishersが発⾏する国際動物分類学雑誌Zookeysに掲載されました。

 キクイムシ類は木材の害虫として重要なものを含んでいますが、今回の3種はこれまで国内の報告がなかったことから重要な害虫とは考えにくく、枯木の分解を促進することで森林生態系の健全性を保つ役割を果たす多様なキクイムシ群集の一員であると考えられます。

 今回の発見は、生物多様性保全における大隅地域の常緑広葉樹林の重要性と、その一部である高隈演習林が非常に優れた自然環境を保持していることを示しています。




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(新種)Hyorrhynchus takakumaensis Setiawan, Hata & Smith




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(日本新産種)Anisandrus auratipilus Smith, Beaver & Cognato




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(日本新産種)Debus shoreae