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法文学部「まちづくり論」 鹿児島市副市長との意見交換会を実施

[記事掲載日:19.01.29]

■法文学部「まちづくり論」の授業において鹿児島市副市長との意見交換会が行われました。■
 1月24日、法文学部アドバンスト科目「まちづくり論」の講義において、本学法文学部ご卒業の松永範芳鹿児島副市長と受講生21名が意見交換を行いました。「まちづくり論」は、平成19年度に締結された本学と鹿児島市との包括連携協定に基づく協力の一環として平成26年度から開講されており、地域公共政策に高い感心を持つ学生や将来、公務員を目指す学生が受講しています。
 本年度は、鹿児島市の防災政策、空き家対策、産業支援政策、ドルフィンポートの跡地活用など幅広い地域の政策課題について、鹿児島市の担当職員が講義を行い、これをもとに学生が政策課題についてワークショップを行い、意見提言を行うものです。そして、授業の最終回として、「まちづくり論」で学んだ知識や理論をもとに、具体的な政策提言を市長あるいは副市長に対して行います。
 この意見交換会は、受講生である大野朱莉さん(法文学部法政策学科3年)が実行委員長となり、学生が中心になって準備を進めてきた手づくりの意見交換会です。
 講義に先立ち、前田芳實学長から、「本講義は、鹿児島大学の目標の一つである地域指向の人材育成に大きく資するものであり、今後も、教育・研究両面にわたって、鹿児島市と本学が様々な協力を行っていきたい」と挨拶がありました。また、高津孝学部長、藤内哲也副学部長も参観しました。
 松永副市長との意見交換では、学生から(1)鹿児島市営の公共交通機関も全国系ICカードを導入してはどうか、(2)防災対策として弱者に対し、防災グッズ一式提供してはどうか、(3)ドルフィンポート跡地を利用したサッカースタジアムの建設をすべきではないか、(4)鹿児島の豊かな食を1カ所で楽しめるような施設を設けてはどうかなど多岐にわたる提言がなされました。松永副市長は、学生の提言について、熱心に耳を傾けられ、丁寧に鹿児島市やご自身のお考えを説明されました。
 また、松永副市長からのご提案で、学生たちとのフリートークの時間が設けられました。フリートークでは、学生から「自分は、鹿児島市に合併された町の出身者だが、鹿児島市と合併後何年もたっても、これといった変化はない。数合わせのために合併されてのではないかという不信感がある。副市長のお考えを伺いたい」という厳しい質問もありました。
 これに対して、副市長は、「勇気をもってご発言をしていただいた。今後も、しっかりと考えて行きたい」と学生の質問に真摯に回答されていました。
 最後に松永副市長から、「若者らしいユニークなヒントをいただき大変参考になった。今後の政策立案に活かしたい」との謝意が述べられ、また、「将来の地域経営のためには、みなさんのように優秀で若い人が必要だ。是非、鹿児島市役所を就職先の一つとして考えて欲しい」との勧誘もありました。なお、学生から貴重な提言を得られる機会であることから、鹿児島市の幹部職員の方々も多数参観されていました。
 「まちづくり論」は、地域創生に取り組む優れた人材を育成するという目標をもった地域指向型の授業であり、こうした授業コンテンツは各方面から注目され、市内の大学や短大でも採用されるようになりました。
 なお、まちづくり論を受講した学生は、授業で学んだことをもとに鹿児島市へ政策提言を内容とするレポート作成が課されています。優秀な政策提言については、3月、鹿児島市役所において職員に対するプレゼンテーションの機会が与えられます。昨年度は3人の学生がプレゼンテーションの栄誉に恵まれました。
写真上から:
01.挨拶する前田学長
02.学生の意見提言に回答する松永副市長
03.実行委員長の大野さん(右)
04.参観する高津学部長(右)と藤内副学部長(左)
05.意見提言を行う学生1
06.意見提言を行う学生2

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