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【獣医】共同獣医学部学生が日本産業動物獣医学会において受賞しました
[記事掲載日:23.11.15]
9月10日に鹿児島県で開催された日本産業動物獣医学会において、共同獣医学部3年生の久保田詩渚さんが「九州地区獣医師会連合会長賞」を受賞しました。また、共同獣医学部6年生のRamos Barbaraさんが「日本産業動物獣医学会 奨励賞」を受賞しました。
久保田さんの発表演題は、「馬の下肢部皮膚炎に対する治療法の検討」であり、馬の下肢部皮膚に特異的に発症する皮膚炎に関与する細菌の同定やその薬剤感受性を明らかにするとともに、症例の治療に応用したものです。
本演題の知見を臨床に活用することにより、馬の下肢部皮膚炎がより早期に治癒することが期待されます。
Ramos Barbaraさんの発表演題は、「乳房炎発症乳牛の乳汁から分離された黄色ブドウ球菌におけるオルビフロキサシンの薬剤感受性とバイオフィルム形成阻害作用」であり、乳牛の重要な疾患である乳房炎の悪化に関与するバイオフィルムの形成やその抑制に関するもので、世界で初めての報告です。
本演題の知見を乳房炎治療に応用することにより、乳房炎の早期治癒に貢献することが期待されます。
受賞した久保田さん
受賞したRamos Barbaraさん
また、同学会において、大学院共同獣医学研究科2年生の河野亜紀さんが、最高賞である「九州地区学会長賞」を受賞しました。
河野さんは、一昨年、昨年に引き続き3年連続の九州地区学会長賞の受賞となりました。
河野さんの発表演題は、「肺炎罹患黒毛和種牛におけるマルボフロキサシンの気管支肺胞領域への移行性と薬剤耐性菌出現阻止効果」であり、これまで明らかにされていなかった肺炎罹患黒毛和種子牛の気管支肺胞領域への抗菌薬(マルボフロキサシン)の移行性とともに、肺炎原因菌の耐性化を阻止する抗菌薬濃度を詳細に証明したもので、世界で初めての報告です。
本演題の知見を臨床応用することにより、より多くの肺炎罹患黒毛和種子牛が救命されることが期待されます。
あわせて同学会において、山下紀幸特任助教が「九州地区獣医師会連合会長賞」を受賞しました。
山下特任助教の発表演題は、「血清アミロイドAによる腕節構成骨々折の病態把握と予後判断の可能性」であり、馬の重要な疾患である腕節構成骨々折の病態を血液検査で把握することを可能にしたもので、世界で初めての報告です。
本演題の知見を腕節構成骨々折発症馬の診療に活用することにより、同骨折の早期治癒に貢献することが期待されます。