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鹿児島大学発医療用ミニブタの開発成果を発表

[記事掲載日:15.08.10]

 7月30日、大学院医歯学総合研究科の小澤政之教授は、医歯学総合研究科と農学部が取り組んだプロジェクト「治療法の確立をめざした動脈硬化モデル大動物開発」の成果の一つとして、遺伝子操作により動脈硬化症の危険因子を発現するミニブタの開発に成功したことを発表しました。

 

 記者発表では、住吉文夫研究担当理事、馬場昌範医歯学総合研究科長、岩井久農学部長ほか、農学部から共同研究者の三好和睦教授、大久津昌治准教授も同席しました。関係者挨拶に続き、小澤教授から研究内容の説明があり、本学農学部が樹立したクラウン系のミニブタは心臓や血管を含めた臓器のサイズが人間に近く、他の実験動物に較べて寿命(15年以上)が長いため、長期的観察を必要とする動脈硬化症治療法の実験に最適と判断したこと、動脈硬化症の危険因子のリポプロテイン(a)はミニブタの遺伝子には存在しなかったため、遺伝子操作によりリポプロテイン(a)の血中濃度が高いミニブタの作製に成功し、その形質が仔ブタに伝わったことが報告されました。

 

 今後、繁殖によりリポプロテイン(a)が遺伝子に存在するミニブタの頭数を増やすことで動脈硬化症の疾患モデル動物としての利用が期待されます。

 

 鹿児島大学は、医用ミニブタ・先端医療開発研究センターが、ミニブタの異種移植への応用について成果を上げており、今回、この医療用ミニブタの開発により、ミニブタ研究の2つの大きな柱が出来たことになります。

 

(写真上:記者発表の様子)

(写真中上:記者の質問に答える小澤教授)

(写真中下:記者の質問に答える大久津准教授)

(写真下:形質が遺伝した、仔ブタ)

 ※画像はクリックすると拡大表示されます

 

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