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奄美国際ノネコ・シンポジウムを奄美市で開催

[記事掲載日:15.12.17]

 鹿児島環境学研究会の主催により、12月6日、奄美市において「奄美国際ノネコ シンポジウム」を開催し、環境省、鹿児島県、地元自治体などの行政関係者や地元住民ら約150名が参加しました。
 鹿児島環境学研究会では、今年度、世界自然遺産登録を目指す奄美でのノネコ(地域住民の飼い猫に由来する野生化したネコ)が引き起こす希少動物の捕食などの諸問題について、地域住民の視点から考えています。本シンポジウムはノネコ問題にどのように向き合って行くかを様々な立場から考えるために開催したものです。
 
 第1部では、環境省奄美自然保護官事務所の鈴木祥之上席自然保護官と先進的な外来種対策を行っているニュージーランド保全管理研究所のアル・グレン博士の基調講演、国際島嶼教育研究センター奄美分室の鈴木真理子プロジェクト研究員による住民意識調査の結果報告が行われました。小栗有子鹿児島大学准教授からは鹿児島環境学研究会の取組みとして、ノネコ問題は、人・ネコ・野生動物など、視点や立場によってとらえ方が異なり、それぞれの関係を修復していく長期(漢方的な療法)と短期(外科手術的療法)の対策を行政と住民で行っていくことが必要と報告しました。
 第2部では、地元奄美でネコ問題に向き合う方々がパネリストとして登壇し、それぞれの立場からノネコ問題への意見を述べ、鹿児島環境学研究会としても地域とともにこの問題にかかわっていくことを表明しました。
 
 このシンポジウムには本年復活した県立大島高等学校生物クラブや龍郷町立大勝小学校の5年生児童も協力してくれました。大島高校生物クラブの生徒はパネリストとして登壇して、大人に混じって意見を述べ、大勝小学校の児童は授業の一環として作成したノネコ問題啓発のための絵本を受付で来場者に手渡しました。
 
 
(写真上:アル・グレン博士の基調講演)
(写真中:パネルディスカッション)
(写真下:受付で絵本を渡す児童)
 
 
鹿児島環境学HP
 

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