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第34回京都賞受賞者を囲む鹿児島コロキウムを開催しました

[記事掲載日:18.12.07]

 京都賞受賞者鹿児島講演会に先立ち、11月15日、部門ごとの受賞者を囲む鹿児島コロキウム(鹿児島大学主催)を鹿児島市内のホテルで開催しました。
 
 柏原正樹博士(数学者、京都大学数理解析研究所特任教授)受賞の基礎科学部門では、與倉昭治理工学研究科教授が進行役となり、宮嶋公夫鹿児島大学名誉教授(元理工学研究科教授・元理学部長)、有家雄介教育学部准教授、中岡宏行理工学研究科准教授、村上雅亮理工学研究科准教授、近藤剛史理工学研究科准教授、田中恵理子理工学研究科助教が参加しました。参加者の簡単な自己紹介の後、初めに中岡准教授が「Extriangluated category」を、次に有家准教授が「頂点作用素代数とモジュラー微分方程式」を発表し、柏原博士からは多くの質問や貴重なアドバイスを頂きました。また、進行役の與倉教授から、柏原博士の京都賞受賞の贈賞理由となった研究テーマである「D加群」が関係する数多くの研究分野を示した連関図が参加者全員に配布され、それに基づきいくつかの質問がなされ、活発な意見交換がなされました。コロキウムは柏原博士のお人柄もあってか非常にアットホームな雰囲気の中で進み、有意義かつ活発な意見交換がなされ時間が足らない程でありました。
 
 ジョーン・ジョナス氏(美術家/アメリカ)受賞の思想・芸術部門では、太田純貴法文系准教授が進行役となり、下原美保教育系教授、宮薗広幸霧島アートの森学芸課長、および、法文学部人文学科の学部生である崎本彩さんが参加し、議論を通してジョナス氏の芸術作品の制作に対する姿勢・発想に深く触ることができました。芸術における時空間概念について意見を交換したり、個別の作品のコンセプトや、フェミニズムなど制作に関して影響を受けた思想や芸術文化の動向、作品における音楽の重要性などについても知見をいただきました。また、ご自身が受けてきた教育や環境、マサチューセッツ工科大学における教育活動の内容についても語っていただくなど、ジョナス氏の活動を多角的な観点から捉える契機となりました。
 
 各分野最高峰の受賞者と直接議論が出来たことは、鹿児島コロキウム参加者にとって大きな財産となりました。受賞者が研究を通じて築き上げてきた人生観や世界観にも触れることができ、鹿児島大学における教育研究のさらなる発展に資する貴重な機会となりました。
 
写真上 :基礎科学部門(数理科学)柏原 正樹博士
写真中上:思想・芸術部門(美術)ジョーン・ジョナス氏
写真中下:記念撮影(「基礎科学部門」コロキウム参加者)
写真下 :記念撮影(「思想・芸術部門」コロキウム参加者)

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